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萎れる
「萎れる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
萎れるの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「護持院原の敵討」より 著者:森鴎外
痣まで知っている己がいる。そんなしらを切るな」 男は文吉の顔を見て、草葉が霜に
萎れるように、がくりと首を低れた。「ああ。文公か」 九郎右衛門はこれだけ聞いて....
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
いたところが、蕾の黄ばんで来る頃から寒さが強くなって、暖い日は起き、寒い日は倒れ
萎れる有様である。驚くべきは南天だ。花瓶の中の水は凍りつめているのに、買って挿し....
「新釈諸国噺」より 著者:太宰治
り上げたほうがいいぜ。上方一と言われた女も、手活の花として眺めると、三日|経てば
萎れる。いまじゃ、長屋の、かかになって、ひとつき風呂へ行かなくても平気でいる。」....
「青年」より 著者:森鴎外
と云う、猛烈な叫声を、今日の大向うを占めている、数多の学生連に喝采せられながら、
萎れる前に、吸い取られる限の日光を吸い取ろうとしている花のようなヴィルトン夫人に....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
ない」 徳「そんなら五年も十年もお帰りあそばさないの」 と云いながら潜々と泣き
萎れる。 相「これ、何が悲しい、主の敵を討つなどゝ云う事は、侍の中にも立派な事だ....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
つからか萌していてさして発育もしなかったが、根は抜けずに、そのままになっていて、
萎れるということもなく持ちこたえている。これまでは一般にそういうような研究もどこ....
「鬼無菊」より 著者:北村四海
驚いた、先刻活けたばかりの夏菊が最早萎れていたのだ、一体夏菊という花は、そう中々
萎れるものでない、それが、ものの二時間も経ぬ間にかかる有様となったので、私も何だ....