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萩の餅
「萩の餅〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
萩の餅の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「田舎教師」より 著者:田山花袋
いれば、島田に結った白粉のなかばはげた田舎娘もあった。清三はかみさんからもらった
萩の餅に腹をふくらし、涼しい風に吹かれながら午睡をした。夢うつつの中にも鐘の音、....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
しまると、深い深い地の底にでも落ちた様で、川音がます/\耳について寂しい。宿から
萩の餅を一盂くれた。今宵は中秋十五夜であった。北海道の神居古潭で中秋に逢うも、他....
「豆腐買い」より 著者:岡本かの子
。その失敗だけが面白そうに友達に報告された。 半年を過したある日のこと加奈子は
萩の餅を持ってお京さんの家を訪ねた。お京さんはテーブルの上で万年筆で習字をして居....
「丸の内」より 著者:高浜虚子
に椅子を見出してそこで空腹を充たす。弁当、すし、天どん、うなぎどんぶり、しるこ、
萩の餅、そばなどの食堂もあれば、ランチ、ビイフステーキ、ポークカツレツ、蠣フライ....
「雲霧閻魔帳」より 著者:吉川英治
」 ここの牢番、蔵六というのは、もう五十を越えた男だった。袖の蔭から、そっと、
萩の餅を一盆入れてくれた。煙草より、酒より、甘い物が、欲しいところだった。雲霧は....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
しろいわゆる団子の平たいのと、近いものであったろうかと思う。そうして強飯でもなく
萩の餅よりもさらによく潰された新式の餅が、世に現われて喝采せられ、始めて多くの人....