落し穴[語句情報] » 落し穴

「落し穴〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

落し穴の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
少女地獄」より 著者:夢野久作
も落ちて、ペンペン草が一パイに生えて、柱も階段も白蟻《しろあり》に喰われて、畳が落し穴みたいにブクブクになっております。 私は課業の休みの時間になりますと、よ....
地中魔」より 著者:海野十三
ッと思う間もなく、身体の中心が外れて、ガラガラと奈落へ墜落していった。仕掛のある落し穴だと気がついたのは、それから暫く経って、一同が息を吹きかえした後のことだっ....
地球盗難」より 著者:海野十三
の手は辛うじて絨毯の端を掴んだ。 ドクトルは、弾丸のように飛んで来たが、大隅が落し穴から落ち切っていないのを見ると、大変|狼狽してクルリと、踵をかえすなり、扉....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
甘粕氏も必死となり、振り離されまいとのみ努力するうち、呉一郎が過って狂女の作った落し穴に片足を踏み込んだ拍子に肩を隙かされて同体に倒れると、身を替す暇もなく本館....
旅愁」より 著者:横光利一
ぬ方への栄養価を考えとるじゃないか。なかなか簡便なもんだ。」 久慈はふと大きな落し穴の開いているのを感じた。しかし、もう一時も早く鰻のような東野の頭へ、絶対確....
火星探険」より 著者:海野十三
火星人の群から、きゃんきゃんと、奇妙な笑声がまきおこった。 沙漠に、たくみな落し穴がこしらえてあったのだ。そうとは知らず、河合は箱自動車をすっとばして、穴の....
時計屋敷の秘密」より 著者:海野十三
、ひやっとした。いったいこの屋敷には、落とし穴がいくらあるんだろう」 五井は、落し穴からひっぱり上げられると、にこにこ笑いながらいった。彼は、ようやくこの種の....
四次元漂流」より 著者:海野十三
なかった。あれ以来老浮浪者の姿はこの界隈には全く見あたらなくなった。また、大きな落し穴も見つからなかった。怪老人の住んでいたと思われる地点は分ったが、しかしそこ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
にばかばかしいことの骨頂です。所有慾というものは、悪魔の拵《こしら》えた人間への落し穴の、いちばん巧妙で、そうしていちばん危ないものなのです。 ごらんなさい、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
蹂躙《じゅうりん》を蒙《こうむ》る。 そこでとりあえずこの場の第一線に作らせた落し穴が、下《しも》っ沢《さわ》の勘公の間抜けで、やり損ないという段取りとなり、....
或る女の手記」より 著者:豊島与志雄
。けれども長く眠れなかった。非常な幸福が未来に待っているような気もし、また真暗な落し穴に陥ったような気もした。頭の中がぱっと華かになったり、また急に真暗になった....
生前身後の事」より 著者:中里介山
には、当然行き詰まり叩き合うの結果が予想される、今後とても、我々は、幾多のワナや落し穴や流れ矢を受け流しつつ大乗菩薩道の為に進んで行かなければならない悲壮の行程....
」より 著者:岡本綺堂
ていた。しかもその穴を掩うために大きな草をたくさんに積み横たえて、さながら一種の落し穴のように作られているのが父の注意をひいた。 「なんのために掘ったのでしょう....
天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
勤王派とを、両方とも一気に叩きつぶして邪魔を除こうとしているのが、解らねえのか?落し穴だ。小石川のお上《かみ》を動かし、佐藤、朝比奈なんどと言う人を幕府がけしか....
斬られの仙太」より 著者:三好十郎
王派とを、両方とも一気に叩きつぶして邪魔を除こうとしているのが、わからねえのか?落し穴だ。小石川のお上《かみ》を動かし、佐藤、朝比奈などという人を幕府がけしかけ....