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落成
「落成〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
落成の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
吹きつづいて、とかくに火事沙汰の多いのに困りましたが、本郷湯島の天神の社殿改築が
落成して、正月二十五日の御縁日から十六日間お開帳というので、参詣人がなかなか多い....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
長安の雲花寺に聖画殿があって、世にそれを七聖画と呼んでいる。 この殿堂が初めて
落成したときに、寺の僧が画工をまねいて、それに彩色画を描かせようとしたが、画料が....
「小田原陣」より 著者:菊池寛
。こうなっては戦争も駄目だ。 六月二十六日、本普請にかかって居た石垣山の陣城が
落成した。その結構の壮偉なるは大阪、聚楽に劣り難しと、榊原康政は肥後の加藤清正に....
「春昼」より 著者:泉鏡花
き。」 如何にも一月ばかり以前から取沙汰した今日は当日。規模を大きく、建直した
落成式、停車場に舞台がかかる、東京から俳優が来る、村のものの茶番がある、餅を撒く....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
も立とう。鶴見はそう思ってみて、それで好いのだと諦めている。 明治十六年、新築
落成。これが一つの変動であった。旧家屋の構造様式が徳川末期の江戸風のもので、それ....
「怪獣」より 著者:岡本綺堂
か念入りに出来ているという。それだけの話ならば別に子細もないが、その住居の別棟が
落成した頃から、娘ふたりが今までとは生れ変ったような人間になって、眼にあまる淫蕩....
「バークレーより」より 著者:沖野岩三郎
カムパニールは、満州の喇嘛塔のように迷路の標塔でもある。 セイサア女史は校門の
落成は見たらしいが、此のカムパニールの竣功を見ないで此世を去った。大学当局者達の....
「取返し物語」より 著者:岡本かの子
を、なお暫らく三井寺方へ預り置かんとすれど、勢込んだる門徒衆の執心。影像堂の新築
落成と共に取り戻しに来るは必定。そのゆえ無理難題を言いかけ、此方で影像擁護の為め....
「瘤」より 著者:犬田卯
ような次第――ところでその日も、相変らず瘤の代理で、こんどF町に出来た軍需工場の
落成祝いに招かれて行くところだったのである。 陽脚の早い冬のことで、いつかあた....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
しは誰にでも付いて行くことを怠らなかった。 明治十八年の十一月、新富座は大修繕
落成の開場祝いとして、その初日の二十四日に種々の人を招待した。わたしの家でもその....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
というが椿岳の岳母榎本氏の出であったので、俗縁の関係上、明治十七、八年ごろ本堂が
落成した時、椿岳は頼まれて本堂の格天井の画を描いた。 椿岳はこの依頼を受けると....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
達する階梯とし、今よりようやくその功を積み、他日に至りて堂々たる日本大学の一家を
落成せんとす。そもそも従来本館にて教授するところの学科は西洋、東洋の両部ありて、....
「明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
税銀を上納すべしと申渡さる。劇場に対する観覧税の始めなり。 ○新富町守田座、新築
落成して、十月三日より開場。狂言は一番目「三国無双瓢軍扇」、二番目「ざんぎりお富....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
は源|頼朝、母は北条政子、幼名|千幡。正治元年千幡八歳のとき、父が相模川の大橋の
落成式に行って、馬から落ちたのがもとで急に薨去した。兄|頼家が二代将軍となったが....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
忠碑の後には確か両国劇場という芝居小屋の出来る筈になっていた。現に僕は震災前にも
落成しない芝居小屋の煉瓦壁を見たことを覚えている。けれども今は薄ぎたないトタン葺....