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落第点
「落第点〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
落第点の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
零点にした。他の二人は一学期の点をそのままつけた。すると三人とも二学期を平均して
落第点になった。豹一を零にしたのは、もし及落会議で問題になったら助け舟を出してや....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
ゃもう始まっているんじゃないか」 「ええ」 「なぜ帰らないんです」 「どうしても
落第点しか取れない学科があるんでいやになったんです。‥‥それから少し都合もあって....
「演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
たいどの型であろう。演技をやってみせることは私にはできない。説明の才能はほとんど
落第点である。それにもかかわらず私はあくまでも自分の意志を相手の肉体のうえに顕現....
「惜別」より 著者:太宰治
ているだけのものの如く思われ、ひょっとしたら、あの連中は全部、藤野先生の解剖学で
落第点をもらって、その腹いせに、あんな無意味な騒ぎ方をしているのではないかしらと....
「夏目漱石先生の追憶」より 著者:寺田寅彦
たから一つ見てくれ」と言われるようなこともあった。服装については自分は先生からは
落第点をもらっていた。綿ネルの下着が袖口から二寸もはみ出しているのが、いつも先生....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
今のことをもう一度思い出してみてくれよ。いや、口頭試問はこの辺で打切として、まあ
落第点は可哀そうだから、大負けに負けて六十点をやるかな。うわっはっはっ」 川上....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
た今日の私はかなり世ずれのした人間になりつつある。しかもそれは成功的にではなく、
落第点とすれすれに、努力的な苦渋さを以てなされつつあるのだ。もし私が世事を放擲し....
「夜の構図」より 著者:織田作之助
いう女性の一般的輿論の攻撃の的になるような人物であることは、明白である。人格的に
落第点だ。社会から抹殺してもいい人物だ。歯牙にかけるに足らぬ男、いわば取るに足ら....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
卒業し得た位です。それも今から考えてみると全く教師のお情けでしょう、試験の得点は
落第点と殆《ほとん》ど間髪を容《い》れず卒業者中最後の末位でした、アハハ。しかし....
「随筆銭形平次」より 著者:野村胡堂
、俺も一つ探偵小説を書いて見ようと云った作家達を、私は軽蔑する。早い話が、数学で
落第点を採るような頭で探偵小説を書こうなどとは言語道断である。小酒井不木氏を始め....