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「落陽〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

落陽の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
黄金虫」より 著者:佐々木直次郎
甲虫は、いま、紐の端に見えてきて、我々の立っている高台をまだほのかに照らしている落陽の名残の光のなかに、磨《みが》きたてた黄金の球のようにきらきら輝いていた。甲....
世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
て荒野で何をするのであろうと、そのあとからそっと付いて来た人たちの心には、大きな落陽の真っ赤な夕映を背景にした、大男の黒い影法師がこびり付いて来る上に、暗い夜が....
宝島」より 著者:佐々木直次郎
他はなかった。 この時分には碇泊所全体はすっかり影になってしまっていたが、――落陽の最後の光線が、森の隙間から射して来て、あの破船を覆うている花に、宝石のよう....
二都物語」より 著者:佐々木直次郎
―沈みゆく太陽のためになったものであった。 旅行馬車が丘の頂上に達した時にその落陽は非常に燦然と車内へ射し込んで来たので、中に乗っている人は真紅色に浸された。....
南国太平記」より 著者:直木三十五
知らして来る筈だ」 二人は、暮れかかろうとする、淋しい道を、急いでいた。雲は、落陽《ゆうひ》で、上を真赤に、下を、どす黒く、不気味に、染めていた。桜島は、すっ....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
) 四、米留盆落葉(濠洲) 耶水源頭牧野平、車窓五月聴意行。 (四、米留盆の落陽(豪州) 耶水の源のあたりに牧野が平らかに広がり、五月の車窓に秋の声をききと....