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葢
「葢〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
葢の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
いか、あれサ仕様がないね、別に何も……此の間も見舞物を持って来たから台所へ行って
葢物《ふたもの》を明けて返す、あれサそれを、あゝいう分らぬ事を云う仕様がねえなア....
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
那の所へ持っていってお上げ。と云うので毎日昼頃になると、お村が三組《みつぐみ》の
葢物《ふたもの》に色々な物を入れて持って参ります。文治は「お前がそうやって毎日長....
「闇夜の梅」より 著者:三遊亭円朝
、羊羹《ようかん》があった筈だ、あれを切んなよ、チョッ不精な奴だな、折《おり》の
葢《ふた》の上で切れるもんか、爼板《まないた》を持って来なくっちゃアいかねえ、厚....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
が、最と微かに聞こえました、振り向いて見ると、今まで戸も何もなかった壁の一方に、
葢《ふた》を開けた様に戸が明いて居て、爾して、其の所から高輪田長三が顔を出して居....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
私だって今年二十五に成るで、何日まで早四郎独身で居ては宜くねえ何様者でも破鍋に綴
葢というから、早く女房を持てと友達が云ってくれるだ、乃で女房を貰おうと思うが、媒....
「西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
身の上と、罪ではあるが隙を窺い、沼の中へ突き落し、這い上ろうとする所を人力車の簀
葢を取って額を打据え、殺して置いて、其の儘にドロンと其処を立退き、長野県へ往って....
「断橋奇聞」より 著者:田中貢太郎
あるものとなっていた。 土を除くと、鋤の頭で棺の一方をとんとんと叩いた。すると
葢は苦もなく開いた。李夫は
葢をする時に、既に釘をそこここはぶいてあったのであった....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
。ブヨだか蚊だか小さな声で唸って居る。
「到頭出来なかった」
ぱたんと画具箱の
葢をして、細君は立ち上った。鶴子を負う可く、蹲んで後にまわす手先に、ものが冷やり....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
成るのでございます。お膳の上には種々な物が載って居ります。自分の嗜なものが小さい
葢物に這入ったり、一寸片口に這入ったり小皿に入れたりして有りますが、碌なものはあ....
「松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
顔を見られようか」 米「湯灌は大体家柄の邸では家でするが、殊によるとお香剃の時|
葢を取ると剃刀を当てる時何うかすると顔を見ます事がござります」 山「有難い、それ....
「作男・ゴーの名誉」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
ボーの手から鋤をとって「さあこうして元の通りに土をかけねばならん」と云いながら頭
葢骨を土に深く押やった。やがて彼は小さな身体と大きな頭を地中に棒のように立ってい....
「北斎と幽霊」より 著者:国枝史郎
ご機嫌がよい。 まず箱の紐を解いた。つづいて封じ目を指で切った。それからポンと
葢をあけた。絵絹が巻かれてはいっている。 「金弥、燈火を掻き立てい。……さて何を....
「大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
がある。……この行李だ! 知っていような?」 膝の上の行李を取り上げるとポンと
葢を取ったものだ。 「へえ」といって小次郎はチラリとその行李を眺めたが、「見たこ....
「銀三十枚」より 著者:国枝史郎
きっと幸福なんだろう。顔を突き合わせて話していた。一瞬の間に過ぎ去った。月光が車
葢に滴っていた。タラタラと露が垂れそうだった。都会の空は赤かった。その方から警笛....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
御免を蒙る……、これは立派なお住居で」 伊「生憎誰も居りませんで……師匠菓子器の
葢を明けとくと砂が這入っていけないから……あなた何うぞ此方へ、これはお初にお目に....