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董
「董〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
董の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
女にはどちらでも善かった。唯《ただ》彼女に気がかりだったのは父が書画《しょが》骨
董《こっとう》までもずんずん妾宅へ運ぶことだった。お鈴はお芳が女中だった時から、....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
島《やなぎしま》の萩寺《はぎでら》へ寄った所が、そこへ丁度彼の屋敷へ出入りする骨
董屋《こっとうや》が藤井の父子《おやこ》と一しょに詣《まい》り合せたので、つれ立....
「河童」より 著者:芥川竜之介
のは資本家のゲエルのように暮らしているという意味ではありません。ただいろいろの骨
董《こっとう》を、――タナグラの人形やペルシアの陶器を部屋《へや》いっぱいに並べ....
「黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
、新潟県のある町の稲見《いなみ》と云う素封家《そほうか》にあったのです。勿論|骨
董《こっとう》としてあったのではなく、一家の繁栄を祈るべき宗門神《しゅうもんじん....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
とら》えるのに孫呉の兵機と剣戟《けんげき》とを用いた幾多の物語を伝えている。
「
董家山《とうかざん》」の女主人公金蓮、「轅門斬子《えんもんざんし》」の女主人公桂....
「秋山図」より 著者:芥川竜之介
。
* * *
元宰先生《げんさいせんせい》(
董其昌《とうきしょう》)が在世中《ざいせいちゅう》のことです。ある年の秋先生は、....
「或る女」より 著者:有島武郎
かげんな口実《こうじつ》を作って只《ただ》持って行ってしまった。父の書斎道具や骨
董品《こっとうひん》は蔵書と一緒に糶売《せりう》りをされたが、売り上げ代はとうと....
「或る女」より 著者:有島武郎
の負けじ魂から自分の見方が凡俗だとは思いたくなかった。芸術家などいう連中には、骨
董《こっとう》などをいじくって古味《ふるみ》というようなものをありがたがる風流人....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
。量目約百万両。閻浮檀金十斤也。緞子、縮緬、綾、錦、牡丹、芍薬、菊の花、黄金色の
董、銀覆輪の、月草、露草。 侍女一 もしもし、唯今のそれは、あの、残らず、そのお....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
のといえども、見識があって、役者の下端だの、幇間の真似はしない。書画をたしなみ骨
董を捻り、俳諧を友として、内の控えの、千束の寮にかくれ住んだ。……小遣万端いずれ....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
奇絶々々。)と寒さにふるえながら牛骨が虚飾をいうと(妙。)――と歯を喰切って、骨
董が負惜しみに受ける処だ。 またあたかも三馬の向島の雪景色とおなじように、巻込....
「明治十年前後」より 著者:淡島寒月
の、一九、京伝、三馬、馬琴、種彦、烏亭焉馬などの本が沢山にあった。特に京伝の『骨
董集』は、立派な考証学で、決して孫引きのないもので、専ら『一代男』『一代女』古俳....
「滝田哲太郎氏」より 著者:芥川竜之介
か白い草花の沢山咲いていたのを覚えている。 滝田君は本職の文芸の外にも書画や骨
董を愛していた。僕は今人の作品の外にも、椿岳や雲坪の出来の善いものを幾つか滝田君....
「夏目先生と滝田さん」より 著者:芥川竜之介
て貰われたらしいんです。だから夏目先生のものは随分沢山持っていられました。書画骨
董を買うことが熱心で、滝田さん自身話されたことですが、何も買う気がなくて日本橋の....
「瓜の涙」より 著者:泉鏡花
の炎天を、草鞋穿で、松任という、三里隔った町まで、父が存生の時に工賃の貸がある骨
董屋へ、勘定を取りに行ったのであった。 七十の老が、往復六里。……骨
董屋は疾に....