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葬送
「葬送〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
葬送の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
ックは詩稿を握ったまま、だれにともなしに呼びかけました。
「しめた! すばらしい
葬送曲ができるぞ。」
クラバックは細い目をかがやかせたまま、ちょっとマッグの手....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
前の静寂! 帝都の夜空は、漆のように、いよいよ黝々と更けていった。 空襲
葬送曲 非常管制の警報が出たのは、それから三十分ほど、後のことだった。 一等....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
籠の会所へ知れて来た。八月の二十日として喪を発表せられたのは、御跡目相続および御
葬送儀式のために必要とせられたのであって、実際には七月の十九日に脚気衝心の病で薨....
「人造人間事件」より 著者:海野十三
で紅茶を啜っていたときには、八時からの演芸放送のトップとして、ラジオドラマ「空襲
葬送曲」が始まったばかりのところだったが。
葬送曲だの墓参だのと不吉なものばか....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
屋敷ゆえ憚るのである。士以下の葬儀は別に無常門というがあってそこから出した。この
葬送の時目についたのは、君側の小姓の上席二人の者が髷を切って、髪を垂らしていたこ....
「人面瘡物語」より 著者:田中貢太郎
殺したのを後悔したが、もうとり返しがつかないので、老人達と相談して、其の日の中に
葬送をすませたが、夜になると発熱して、股のあたりに非常な痛みを覚えたので、見ると....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
度で指揮していた。隣りの奏楽珈琲店から響いてくる腹踊りの折り返し句が、エロイカの
葬送行進曲に交っていた。聴衆はたえずやって来ては席について、目配せをしあった。や....
「旅だち」より 著者:豊島与志雄
洋子は笑いました。 「そして、どんなことをするの。」 「エロイカの第二楽章、あの
葬送行進曲を演奏して、蝋燭をつけて行列するんですって。」 「それから……。」 「....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
さて、差し当っての責任として、私が主として師匠東雲師の
葬送のことを取り計らわねばならぬ次第となったのであります。というのは、師匠の息子....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
大礼服を召した患者とお医者たちと、どんなでしたろうと思います。 十日が岩佐氏の
葬送で、その日には大臣は帰京されたのですが、その後はだんだんと御様子が悪く、熱が....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
に心弱くてはと気を取り直し、心の憂さを散らすよすがともなろうかと、九月十一日娘の
葬送を済ますと直ぐに取り掛かったことでした。 もはや、明治二十五年も九月の半ば....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
いへんな嵐で海が荒れています。 今晩この手紙を書く前にムーンライト・ソナタや、
葬送曲をききました。不思議なことに巻頭にあるベートーヴェンの写真が君にたいへんよ....
「火葬と大蔵」より 著者:喜田貞吉
の火葬を以て、「天下の火葬此れより始まる也」と書いたのはいかに解すべきか、これは
葬送の一つの儀式として、仏式により高貴の御遺骸をも荼毘に附するという様になったこ....
「特殊部落と寺院」より 著者:喜田貞吉
ば、初めはやはり同じ仲間と解せられる。爾来これらの非人は参仕たえず教化をうけ、御
葬送の時に御供をなし、その後も代々の法主の葬式には、必ず警固に出る例になったと伝....
「エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
その辺がその佐比の一部に当るのであったかもしれぬ。そしてこれらの地が平安朝の放牧
葬送の地であった事は、「雍州府志」に小島をエタの始めということと、関係がありそう....