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葱
「葱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
葱の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「春」より 著者:芥川竜之介
い未来の生活の上に休み勝ちだった。目はその間も額縁《がくぶち》に入れた机の上の玉
葱《たまねぎ》だの、繃帯《ほうたい》をした少女の顔だの、芋畑《いもばたけ》の向う....
「不思議な島」より 著者:芥川竜之介
げる限り、一面に野菜に蔽《おお》われている。玉菜《たまな》、赤茄子《あかなす》、
葱《ねぎ》、玉
葱《たまねぎ》、大根《だいこん》、蕪《かぶ》、人参《にんじん》、牛....
「葱」より 著者:芥川竜之介
あかる》く瓦斯《ガス》の燃えた下に、大根、人参《にんじん》、漬《つ》け菜《な》、
葱《ねぎ》、小蕪《こかぶ》、慈姑《くわい》、牛蒡《ごぼう》、八《や》つ頭《がしら....
「夢」より 著者:芥川竜之介
しているつもりだった。が、ぼんやり気がついて見ると、いつか家の後《うし》ろにある
葱畠《ねぎばたけ》の前にしゃがんだまま、せっせと
葱に火をつけていた。のみならずわ....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
れも現下の博多節に、うっかり気を取られて、釜前の湯気に朦として立っていた。……浅
葱の襷、白い腕を、部厚な釜の蓋にちょっと載せたが、丸髷をがっくりさした、色の白い....
「海の使者」より 著者:泉鏡花
空ながら、まだ降りそうではない。桜山の背後に、薄黒い雲は流れたが、玄武寺の峰は浅
葱色に晴れ渡って、石を伐り出した岩の膚が、中空に蒼白く、底に光を帯びて、月を宿し....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
。…… 視ると、朱塗の盆に、吸子、茶碗を添えて持っている。黒繻子の引掛帯で、浅
葱の襟のその様子が何とも言えねえ。 いえ、もう一つ、盆の上に、紙に包んだ蝶々と....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
というと洒落に見えるが、何、無精たらしい雇婆さんの突掛けの膳で、安ものの中皿に、
葱と菎蒻ばかりが、堆く、狩野派末法の山水を見せると、傍に竹の皮の突張った、牛の並....
「縁結び」より 著者:泉鏡花
のおなじ山が透かして見える。日は傾いたのである。 「その時は、艶々した丸髷に、浅
葱絞りの手柄をかけていなすった。ト私が覗いた時、くるりと向うむきになって、格子戸....
「橋」より 著者:池谷信三郎
３ デパアトメントストオアには、あらゆる生活の断面が、ちょうど束になった
葱の切口のように眼に沁みた。 十本では指の足りない貴婦人が、二人の令嬢の指を借....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
に急いで来る、青葉の中に寄る浪のはらはらと爪尖白く、濃い黒髪の房やかな双の鬢、浅
葱の紐に結び果てず、海水帽を絞って被った、豊な頬に艶やかに靡いて、色の白いが薄化....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
いましょうか、やがて一つの奥深い入江を※り、二つ三つ松原をくぐりますと、そこは欝
葱たる森蔭の小じんまりとせる別天地、どうやら昔私が隠れていた浜磯の景色に似て、更....
「飯田蛇笏」より 著者:芥川竜之介
に注意し出した。勿論その句境も剽窃した。「癆咳の頬美しや冬帽子」「惣嫁指の白きも
葱に似たりけり」――僕は蛇笏の影響のもとにそう云う句なども製造した。 当時又可....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
を泳いでいる。家鴨は皿の上に二羽ずつきちんと並び、きれいな新婚夫婦のようであり、
葱のソースがたっぷりとかけてある。食用豚を見ると、彼は未来のベーコンの滑らかな肌....
「瓜の涙」より 著者:泉鏡花
瓜も、黄なる瓜も、颯と銀色の蓑を浴びる。あくどい李の紅いのさえ、淡くくるくると浅
葱に舞う。水に迸る勢に、水槽を装上って、そこから百条の簾を乱して、溝を走って、路....