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「葷酒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

葷酒の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
草枕」より 著者:夏目漱石
ところに任せてぶらぶらするうち、ついこの石磴《せきとう》の下に出た。しばらく不許葷酒入山門《くんしゅさんもんにいるをゆるさず》と云う石を撫《な》でて立っていたが....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
。以前はダシにも昆布を使った。今は魚鳥獣肉何でも食う。猪肉や鯛は尤も好物だ。然し葷酒(酒はおまけ)山門に入るを許したばかりで、平素の食料は野菜、干物、豆腐位、来....
反抗」より 著者:豊島与志雄
っしゃい。秘密のお話だから中にはいってはいけないんでしょう。」 「そうだそうだ。葷酒《くんしゅ》以外の者は何人もこの山門《さんもん》に入る可らず。取りに行ってや....
祭りの夜」より 著者:豊島与志雄
た。この節はお坊さんも開けなすったのね、と言うと、彼は朗かに笑った。――君たちは葷酒山門ニ入ルヲ許サズということを、知っているか。葷酒が山門にはいったら、すべて....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
異名がある。 自然の姿となっている紀州那智山の秋海棠(太田馬太郎君寄贈) 不許葷酒入山門 各地で寺の門に近づくと、そこによく「不許葷酒入山門」と刻した碑石の....
金山揷話」より 著者:大鹿卓
だ中は、そうした敬虔の念の素朴にあらわれでた顔々に自然と覗き込まれることになり、葷酒を帯びた私達は申しわけないような思いを重ねる仕儀だった。森山も私も言葉すくな....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
大門の欄間は箔置にて、安国山と筆太に彫りたる額が掛っておりまする、向って左の方に葷酒不許入山門とした戒壇石が建って居りまする。大門を這入ると、半丁ばかりは樹木は....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
きなされ。おあんさんの御亭主じゃげな」 と、教えてくれた。 どこの寺でも、「葷酒山門ニ入ルヲ許サズ」は、法城の掟みたいになっているが、この天野山金剛寺では、....