蒲鉾小屋[語句情報] » 蒲鉾小屋

「蒲鉾小屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

蒲鉾小屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
処《とこ》に一寸《ちょっと》這入って居ります」 下女「土手の変な処《とこ》てえ蒲鉾小屋《かまぼこごや》かえ」 新「乞食ではございません、其処《そこ》に懇意な....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
三間ほども辿ってゆくと、不意に其のたもとを引くものがある。見ると、路ばたに小さい蒲鉾小屋のような物があって、その筵のあいだから細い血だらけの手が出たのである。ぜ....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
き足をして芒叢のほとりに忍びよると、そこには破筵を張った低い小屋がある。いわゆる蒲鉾小屋で、そこに住んでいる者は宿無しの乞食であることを喜兵衛は知っていた。 ....
丹下左膳」より 著者:林不忘
で待つわけにいきませんから、さてこそこうして、今この与の公の手引きで、この左膳の蒲鉾小屋へ乗り込んで来たところ。 夜中。川風に筵があおられて、水明りで内部《な....
母の上京」より 著者:坂口安吾
境遇を不幸だなどとは露いさゝかも思はず、近頃では昼夜家をあけることが多く、焼跡の蒲鉾小屋のやうなオデン屋で酌婦をやつたり、闇屋のアンちやんに頼まれて売子をやつた....
首頂戴」より 著者:国枝史郎
シンと音立てている。香爐から煙が立っている。だがその上を蔽うているのは、莚張りの蒲鉾小屋、随分穢い、雨露にうたれたのだ。 春三月、白昼である。 「ここへ住んで....
三枚続」より 著者:泉鏡花
、茶屋場の由良さんといった形で酔潰れて他愛々々よ。月が出て時鳥が啼くのを機掛に、蒲鉾小屋を刎上げて、その浴衣で出ようというもんだな、はははは。」 「ようがすよ、....
融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
た。そしてこれに次ぐものは衣服でありました。住居はよしや粗末な掘立小屋、あるいは蒲鉾小屋のようなものでありましても、それで雨露が凌げさえすればまず足るとしまして....