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「蒼古〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

蒼古の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
星座」より 著者:有島武郎
るかの下に見おろして、しかも偽《いつわ》らない親切心で物をいう先生らしい態度が、蒼古《そうこ》とでも評したいほど枯れた文字の背《うし》ろに燃えていると園は思った....
「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
である場合が多いが、精神界にあってはしばしば円熟した趣味である。広義の擬古主義が蒼古的《そうこてき》様式の古拙性を尊ぶ理由もそこにある。渋味に関して、正、反、合....
詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
ない。何故だろうか? 他なし今日の詩人にとって、文章語そのものが既に過去に属し、蒼古《そうこ》として生活感のないものに属するからだ。実に文章語の有する世界は、鎖....
神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
あるだけに、三十畳ぐらいは敷けるであろう。そのくらい広い部屋の中に、一種云われぬ蒼古な妖気が、陰々として漂っている。 実際それは名筆であった。二人とも活けるが....
大和路・信濃路」より 著者:堀辰雄
四囲の風物にしても、又、その寺や古塔にしても、推古時代の遺物がおおいせいか、一種蒼古な気分をもっているようにおもわれる。或いは厩戸皇子のお住まいになられていたの....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
け云って、その結句に助詞も助動詞も無いものだが、それだけ散文的な通俗を脱却して、蒼古とも謂うべき形態と響きとを持っているものである。長歌が蒼古|峻厳の特色を持っ....
夢殿殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
見ても、神秘思想と云うものの怖しさが……、どんな博学な人間でさえも、気狂い染みた蒼古観念の、ドン底に突き落してしまう事が判るだろう。ねえ支倉君、もう永い事はある....
予言」より 著者:久生十蘭
ているんだそうだ」 と面白そうにいった。 前日、石黒から手紙がきたが、それが蒼古たる大文章で、輪廻《りんね》とか応報《おうほう》とかむずかしいことをながなが....
放浪作家の冒険」より 著者:西尾正
夜は恰度《ちょうど》彼樹庵は、見すぼらしい衣を身に纏い、天蓋《てんがい》を被った蒼古な虚無僧《こむそう》のいでたちで、右手に一管の笛、懐ろにウィスキイを忍ばせつ....
三国志」より 著者:吉川英治
曹丕は、壁に懸っている大幅古画を指さした。二頭の牛の格闘を描いた墨画で、それへ蒼古な書体をもって何人かが、 二|頭|闘井死 と賛してあったが、その題賛の字句....
私本太平記」より 著者:吉川英治
ぶ風である。またみな予言が好きである。多分な迷信の中に生かされていた人々だった。蒼古な四天王寺の輪奐もそれを援ける。 だが、奇瑞や予言をつかうのは兵家のつねだ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
て途中のせまい地頸部を越え、そしてまた嶮しい山坂を登りつめて行くのである。すると蒼古たる転法輪寺の大屋根と、一|旒の錦旗が見え、それから上は峰もない。 四条隆....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
間に生した幼帝安徳天皇を抱いて、争乱の世を、壇ノ浦まで追われたという女の生涯を、蒼古としてなお仄白い顔容の上に想いえがいていると、蝋涙の音も、ふと、その人のもの....
墓場」より 著者:西尾正
したから。 × × × 場所は古代の墓地でした。それは蒼古の色を帯び、記憶し得ないほどの年数を経たことを証拠立てるたくさんの痕跡を見て....
俳句の作りよう」より 著者:高浜虚子
て、仏たちという名詞で止っている下には「」という文字とか、また温雅なる色彩とか、蒼古な感じとかいうような、菊の花に付属する種々の連想がやはり省約されているものと....