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「蒼顔〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

蒼顔の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
道草」より 著者:夏目漱石
う」 昔し島田は藤田東湖《ふじたとうこ》の偽筆に時代を着けるのだといって、白髪蒼顔万死余云々《はくはつそうがんばんしのようんぬん》と書いた半切《はんせつ》の唐....
夏の花」より 著者:原民喜
やられたのです」と訊ねると、「膝《ひざ》じゃ」とそこを押えながら皺《しわ》の多い蒼顔《そうがん》を歪《ゆが》める。 私は側《そば》にあった布切れを彼に与えてお....
丹下左膳」より 著者:林不忘
し向いでいるこの座敷のそとへ飛んで来たのだった。 刀痕《とうこん》の深い左膳の蒼顔《そうがん》、はや生き血の香をかぐもののごとく、ニッと白い歯を見せた。 「来....
丹下左膳」より 著者:林不忘
こへ来たのは――わたしにとっては、感謝すべき雨風だ」 ニコリともしない源三郎の蒼顔に、お蓮様は、平然たる眼をすえて、 「あら、では、この雨の中を、わざわざお訪....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
に背をかがめ、あるいは鋏《はさみ》で髯《ひげ》をつんでいる、あの金髪《きんぱつ》蒼顔《そうがん》なる若い学生、彼ら両者をとらえて、義務の息吹《いぶき》を少し吹き....
空家」より 著者:宮崎湖処子
きことを考えたれど、ほとんどなすべきことを知らざりき、げに彼はまさに死なんとする蒼顔《そうがん》の勇蔵を呼び起して詫《わ》び、恐るべく変りし阿園に向いて悔い、厳....