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蓄電
「蓄電〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
蓄電の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「壊れたバリコン」より 著者:海野十三
る変な置物に目をつけておいでのようですな。そうです、君の仰有るとおり、それは加減
蓄電器の壊れたものなのですよ。半分ばかり溶けてしまって、アルミニュームが流れ出し....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
焼け残り、その両側は空であるのも異様な風景であった。 ◯米国飛行士一名、五部の元
蓄電池室の裏へ降りし由。石井君たちが捕虜とした。ピストル二丁、弾丸二十発位、持っ....
「青服の男」より 著者:甲賀三郎
時にボタンを一つ押すと、パッと拡がるという発明だとか、靴の下に車をつけて、背中に
蓄電池を背負っていて、小さいモーターで廻す発明だとか、そうかと思うと、海の水から....
「難船小僧」より 著者:夢野久作
しい人間だったよ。……その時分……昭和二年頃には、小型な、軽い、無尽蔵に強力な乾
蓄電池の製作に夢中になっていたっけ。世界中の動力を
蓄電池の一点張りにするてんで、....
「戦場」より 著者:夢野久作
ダンダンと私の方へ近附いて来た。私は電池の切れかけている私の電燈に引較べて、その
蓄電装置らしい冴え返った光芒を羨ましく思った。誰かこっちへ加勢に来るのではないか....
「人間レコード」より 著者:夢野久作
に囁いた。 「今のも録音機のフイルムに感じたろうか」 「感じてます。器械を列車の
蓄電池と繋ぎ合わせて開け放していますから……まだ五十分ぐらいはフイルムが持ちます....
「地図にない島」より 著者:蘭郁二郎
「そんな旧式なもんつけてませんわ、これ電気船ですもん」 「ははあ、するとやっぱり
蓄電池かなんかで……」 中野は、そういえばこの船がスマートな流線型であるのは、....
「宇宙の迷子」より 著者:海野十三
まっている。もう処置なしだ」 山ノ井は、そういった。がっかりした声である。 「
蓄電池の方は?」 「だめ、ぜんぜん電圧がない。……もうだめだ。死ぬのを待つばかり....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
「おい、停電したが、どういうわけだ。なに暴風雨で発電機の中に水がはいった。……
蓄電池だけで、電話とエンジンの点火とだけを辛うじて保たせてあるって。ええ、なんだ....
「古傷」より 著者:蘭郁二郎
――私は自分の弱い心を誤魔化す為に、先刻から飲めもしない酒を飲み続けていた。 第三高調波を描く放送音楽……
蓄電器のように白々しく対立した感情…… 溷濁した恋情と、ねばねばする空気…… ....
「話の種」より 著者:寺田寅彦
てくれぬので、始終きまった馬力を要する器械にはちょっと使いにくい。しかしこれには
蓄電池という都合のよいものがあって、風の力を電気の力に変じて蓄え、必要に応じて勝....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
。犬射は、感慨ぶかげな口調を、明けきった海に投げつづける。 「艇内は、その前後に
蓄電の量が尽きてしまい、吾々が何より心理的に懼れていた、あの怖ろしい暗黒が始まっ....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
年少の夢を美しく呼びさましてくれた。私の初々しい生命に火を点じてくれた。陰電気を
蓄電してくれた。私は君たちによって富まされ、潜勢力を得てこれから学校へ帰るのだ。....
「墓」より 著者:正岡子規
は婚礼したかどうかしらッ。市区改正はどれだけ捗取《はかど》ったか、市街鉄道は架空
蓄電式になったか、それとも空気|圧搾《あっさく》式になったかしらッ。中央鉄道は聯....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
ている。しかし、ここの高原の二ヵ月ほどを、ぼくは毎年、「新・平家」を書く一年中の
蓄電期としているので、ことしも無為には送らないつもりである。せいぜい、皮膚を焦き....