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蓮の糸
「蓮の糸〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
蓮の糸の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
有名な版本の事を……お聞及びなさいまして、御姉君、乙姫様が御工夫を遊ばしました。
蓮の糸、一筋を、およそ枚数千頁に薄く織拡げて、一万枚が一折、一百二十折を合せて一....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
遣らねば生きも遣らず、呻き悩んでいた所じゃ。 また万に一つもと、果敢い、細い、
蓮の糸を頼んだ縁は、その話で、鼠の牙にフッツリと食切られたが、…… ドンと落ち....
「死者の書」より 著者:折口信夫
の扱い方を、姫はすぐに会得した。機に上って日ねもす、時には終夜織って見るけれど、
蓮の糸は、すぐに円になったり、断れたりした。其でも、倦まずにさえ織って居れば、何....
「それから」より 著者:夏目漱石
の影を黒い文字《もんじ》の上に認める事が出来なくなった。落付いて考えれば、考えは
蓮の糸を引く如くに出るが、出たものを纏めて見ると、人の恐ろしがるものばかりであっ....