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蓮田
「蓮田〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
蓮田の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「田舎教師」より 著者:田山花袋
はまだ東武線ができぬころなので、信越線の吹上駅、鴻巣駅、桶川駅、奥羽線の栗橋駅、
蓮田駅、久喜駅などがその集まるおもなる停車場であった。 交通の衝に当たった町々....
「一隅」より 著者:宮本百合子
」 「まだ四ツ五ツ先ですよ」 「大宮からよっぽど先でござんしょうか」 「大宮から
蓮田、白岡です」 「そうでございますか」 そして、女性的本能の残留らしい媚をふ....
「死者の書」より 著者:折口信夫
はまだ若い、もう半月もおかねばと言って、寺領の一部に、蓮根を取る為に作ってあった
蓮田へ、案内しよう、と言い出した。あて人の家自身が、それぞれ、農村の大家であった....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
聞えた加賀の松並木の、西東あっちこち、津幡まではほとんど家続きで、蓮根が名産の、
蓮田が稲田より風薫る。で、さまで旅らしい趣はないが、この駅を越すと竹の橋――源平....
「道連」より 著者:豊島与志雄
の茂みが無くなって、その高い堤防の上から、向うにぽつりぽつりと真白な花の咲いてる
蓮田が見渡された時、振返ってみると、東の空の裾がぼーっと薄赤く染っていた。 「ほ....
「蓮」より 著者:豊島与志雄
処にある一番大きな蓮鉢を買い求めた。径三尺ばかりの分厚なもので、田舎の広々とした
蓮田には及びもつかないが、一二株の蓮の生長には充分らしかった。私はそれを日当りの....
「夢のお七」より 著者:岡本綺堂
が固めている。よんどころなく引っ返して箕輪田圃の方へ迷って行った。 二
蓮田を前にして、一軒の藁葺屋根が見えたので、治三郎はともかくもそこへ駈け込んだ。....
「偶人物語」より 著者:田中貢太郎
古道具屋の大井金五郎は、古道具の入った大きな風呂敷包を背にして金町の家へ帰って来た。金五郎は三河島
蓮田の古道具屋小林文平の立場へ往って、古い偶形を買って来た処であった。 門口の....
「つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
助、鯉淵要人《こいぶちかなめ》、岡部三十郎、斎藤|監物《けんもつ》、佐野竹之助、
蓮田《はすだ》市五郎、稲田重蔵、増子金八、大関和七郎、広岡|子之次郎《ねのじろう....
「『七面鳥』と『忘れ褌』」より 著者:佐藤垢石
関鉄之介、野村彝之介、木村権之衛門、森五六郎、佐野竹之介、黒沢忠三郎、斎藤監物、
蓮田市五郎、広岡子之次郎、鯉淵要人、稲田重蔵、岡部三十郎、森山繁之助などが、ぽつ....
「随筆 寄席囃子」より 著者:正岡容
えば、まだ、十二、三の時であるが――いっぺん、行っただけであるが、夏は町はずれの
蓮田へひらく紅白の花の美しさを今も身うちの涼しくなる風情に思い返すことができる。....
「艶色落語講談鑑賞」より 著者:正岡容
泉寺あたりの風雅な宿屋へと出かけた(ああ、その頃の台東区竜泉寺には、いまだ美しい
蓮田があり、葭切《よしきり》が鳴き、アベックに好適な水郷だった!)。そうして、宿....
「瓜の涙」より 著者:泉鏡花
えたのは湖の尖端である。 あのあたり、あの空…… と思うのに――雲はなくて、
蓮田、水田、畠を掛けて、むくむくと列を造る、あの雲の峰は、海から湧いて地平線上を....
「旗岡巡査」より 著者:吉川英治
も時々思い出しているんで。――へい、旦那もたしか――そのころはまだお若かったが、
蓮田様や関様などと、四、五度もおいで下すったはずでございます。……ところが、それ....