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「蔦屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

蔦屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
候えば到着の上は定めて御厄介の事と存候。 「年来住み古《ふ》るしたる住宅は隣家｜蔦屋《つたや》にて譲り受け度旨《たきむね》申込《もうしこみ》有之《これあり》、其....
「吉原新話」より 著者:泉鏡花
を捻ってフッと消すと……居合わす十二三人が、皆影法師。 仲の町も水道尻に近い、蔦屋という引手茶屋で。間も無く大引けの鉄棒が廻ろうという時分であった。 閏のあ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
の半蔵はその最後の一行を送り出した後、宿内見回りのためにあちこちと出歩いた。彼は蔦屋という人足宿の門口にも立って見た。そこには美濃の大井宿から総督一行のお供をし....
「第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
を流した溝端に、茨のごとき格子｜前、消えずに目に着く狐火が一つ、ぼんやりとして（蔦屋）とある。 「これだ。」 密と、下へ屈むようにしてその御神燈を※すと、他に....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
さんにおかえりなさい」 「そう致しましょう」 「真さん」 「はい」 「京の六条の蔦屋《つたや》の坊《ぼん》ちの色男の真三郎さんは、あなたですか」 「はい」 「人....
「郊外」より 著者:国木田独歩
えんだよ。ばかばかしい。』 『なるほどうまいことを言うじゃアないか、今日おいらが蔦屋へ行って今朝の一件を話すと、長屋の者が、懐が寒くなるから頭へ逆上せるだッて言....
「幽霊の衣裳」より 著者:田中貢太郎
ちょうど其の時、中村座に関係していた蔦芳と云う独身者がいた。それは、演戯茶房蔦屋の主翁の芳兵衛と云う者であったが、放蕩のために失敗して、吉原角町河岸の潰れた....
「雪霊記事」より 著者:泉鏡花
流るる水とともに、武生は女のうつくしい処だと、昔から人が言うのであります。就中、蔦屋――その旅館の――お米さん（恩人の名です）と言えば、国々評判なのでありました....
「雪霊続記」より 著者:泉鏡花
途中で決心が出来たら、武生へ降りて許されない事ながら、そこから虎杖の里に、もとの蔦屋（旅館）のお米さんを訪ねようという……見る見る積る雪の中に、淡雪の消えるよう....
「北斎と幽霊」より 著者:国枝史郎
のため幕府の命を承わり狩野融川は北斎を連れて日光さして発足した。途中泊まったのは蔦屋という狩野家の従来の定宿であったが、余儀ない亭主の依頼によってほんの席画の心....
「戯作者」より 著者:国枝史郎
初対面 「あの、お客様でございますよ」 女房のお菊が知らせて来た。 「へえ、何人だね？蔦屋さんかえ？」 京伝はひょいと眼を上げた。陽あたりのいい二階の書斎で、冬のこ....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
、天神橋へ掛りますと日はトップリ暮れ、足は疲れましたから御新造は歩けませんから、蔦屋という茶屋へ寄りました。 鹽「誠に困ったものだなア、足は痛むかな」 清「へい....
「髭の謎」より 著者:小酒井不木
」 と、呼びだしたのは、まさしく書生の斎藤の声です。 「もしもし、通り四丁目の蔦屋ですか、青木さんを呼んでください」 しばらくすると、斎藤は何やら話しだしま....
「曲亭馬琴」より 著者:邦枝完二
槌を打った。「馬琴の座ってた後じゃ、酒を飲んでもうまくなかろう。それにおいらは、蔦屋が催促に来ねえうちに、心学早染草の、続きを書かざならねえんだ。飲みたかったら....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
ひょっこり、そこへ味噌久がのぼって来た。きょうは、本屋の手代となりすましていた。蔦屋と染め抜いた書の包みを、背からおろして、お袖のそばに坐りこんだ。 「見附辺か....