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「蔵書〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
蔵書の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
》を作って只《ただ》持って行ってしまった。父の書斎道具や骨董品《こっとうひん》は
蔵書と一緒に糶売《せりう》りをされたが、売り上げ代はとうとう葉子の手にははいらな....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
が、もう婆さまだ。」 と横を向いて、微笑んで、机の上の本を見た。何の書だか酒井
蔵書の印が見える。真砂町から借用のものであろう。 英吉は、火鉢越に覗きながら、....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ハーケム(Hakem)第二世はこの地に(多分誇張されたとは思われる報告によると)
蔵書六〇万巻を算する図書館を設立したことになっている。この時代にかの偉大なアラビ....
「階段」より 著者:海野十三
、白い大理石の小さい名札の上にその研究室名が金文字で記されてあった。最後に豊富な
蔵書で有名な図書室とその事務室とを案内してくれることとなった。先ず事務室へ入ると....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
れでもバラックに住む人たちのことを思えば何でもない。たとい家を焼かれても、家財と
蔵書いっさいをうしなっても、わたしの一家は他に比較してまだまだ幸福であると云わな....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
のです。しかし、これが何から引いたものであるか、御存じですか。それから、この館の
蔵書の中に、グリムの『古代独逸詩歌傑作に就いて』かファイストの『独逸語史料集』で....
「後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
川朔郎の室である。 然し其処には、不似合に大きな柱時計と画布や洋画道具の外に、
蔵書と蓋の蝶番が壊れた携帯蓄音機があるだけで、朔郎はこの室を捜索するために、柳江....
「明治十年前後」より 著者:淡島寒月
明治十年前後の小説界について、思い出すままをお話してみるが、震災のため
蔵書も何も焼き払ってしまったので、詳しいことや特に年代の如きは、あまり自信をもっ....
「紅毛傾城」より 著者:小栗虫太郎
思った。 それは以前、合衆国マサチュセッツ州サレムにあった、ピーボディ博物館の
蔵書であって、著名な鯨画の収集家、アラン・フォーブス氏の寄贈になるものであった。....
「読書雑感」より 著者:岡本綺堂
れず、その価もまた廉くない関係から、その時代には書物の借覧ということが行われた。
蔵書家に就てその
蔵書を借り出して来るのである。ところが、
蔵書家には門外不出を標榜....
「十番雑記」より 著者:岡本綺堂
れでもバラックに住む人たちのことを思えば何でもない。たとい家を焼かれても、家財と
蔵書一切をうしなっても、わたしの一家は他に比較してまだまだ幸福であるといわなけれ....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
とせば先づ文を属する事を習はざるべからす、迷惑がらるるを目をねぶつてこらへ、人の
蔵書を借りて読まざるべからず、その書は如何なる類ひかといへば、粋とか通とかいひて....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
相当なものだった。一つの思いがけもない品目は――僧正ゼロオム・オゾリウスの厖大な
蔵書であって、その値うちは測りしれないほどのものである。貴重な書物が山をなす壮観....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
ニーはさかんに菊花の鑑賞がおこなわれている。) つぎに美術館、図書館を入覧す。
蔵書二十四万冊ありという。借覧料を要せず、入場者をして勝手に書籍の出納をなさしむ....
「書を愛して書を持たず」より 著者:小川未明
私は、
蔵書というものを持ちませんが、新聞や、雑誌の広告に注意して、最新の出版でこれは読....