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蕃人
「蕃人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
蕃人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「豚吉とヒョロ子」より 著者:三鳥山人
とヒョロ子は無茶病院に這入って、院長の無茶先生に会いますと、先生は髭もあたまも野
蕃人のように長くのばして、素《す》っ裸体《ぱだか》で体操をしていましたが、二人の....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
えないのが多い。 先ず暗い色のセメント壁に、白いペンキ塗りの窓がある。そこへ生
蕃人の腰巻見たようなカアテンがブラ下って、その蔭に十五銭位の草花の鉢が置いてあれ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
騾の牝が子を産まぬについて、種々虚構した説だ。 『人類学雑誌』に、パプア人やヤミ
蕃人が、以前出産の際母の腹を剖いて子を取り出したが、後に他所の女の山羊が、腹を剖....
「文芸時評」より 著者:宮本百合子
国際的拡大」という言葉にふれようものなら、忽ち、 中止! だ。 「――農民は野
蕃人のような生活を強いられている。そして」 中止! 交代した書記の一人が朗読....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
界の怪奇』てやつを君に見せよう、胴体が百五十|間もあるいかだの、鼻に輪をとおした
蕃人だの、着色写真が百枚もあるよ、あれを持ってゆこう」 かれは軽快にこういって....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
シア語を用語としたものであって、この文化語を流暢にしゃべれない外国人は、吃音で野
蕃人ということになっていた。中世哲学に於けるラテン語は、ローマ教会の僧職上の権威....
「七重文化の都市」より 著者:野上豊一郎
の数は少いが天成の素質を利用してエジプト財界の中心力となっているという。 次に
蕃人の系統に属するものとしては(九)ヌビア人がある。エジプトでバラーブラといわれ....
「津田青楓君の画と南画の芸術的価値」より 著者:寺田寅彦
かもしれない。例えば山出しの批評も時には三越意匠部の人の参考になるかもしれず、生
蕃人の東京観も取りようでは深刻な文明批評とも聞える事があるかもしれない。 この....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
私は、余りの恐ろしさに、思わずダンチョンへ縋ろうとした。 「妖怪だ妖怪だ! いや
蕃人だ!」 私は思わず呻いたが、妖怪だと思ったその
蕃人の、一番前にいた一匹が藪....
「入営する青年たちは何をなすべきか」より 著者:黒島伝治
ベラ棒に安い、牛か馬かを使うような調子に働かせるために、威嚇し、弾圧とした。その
蕃人征伐に使われたのも兵士たちだ。 兵士たちは、こういう植民地の労働者を殺戮す....
「深見夫人の死」より 著者:岡本綺堂
れを一種の不運とか奇禍とか言ってしまえばそれ迄であるが、マラリアに罹かったとか、
蕃人に狙撃されたとか、水牛に襲われたとかいうのではなくして、彼が毒蛇のために生命....
「少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
借りて、じまんの料理をつくった。富士男、ゴルドン、ドノバンの三人は、もしも猛獣や
蕃人などが襲来しはせぬかと、かわるがわる甲板に、見張りをすることにきめた。 翌....
「炎の人――ゴッホ小伝――」より 著者:三好十郎
方とも一緒に踏みつぶしてしまいたくなるね私は。 ロート ハ! まさに土人だ。いや
蕃人だね。 テオ え!(けげんそうにゴーガンを見るが、相手が冗談を言っていると思....
「飢餓地帯を歩く」より 著者:下村千秋
、脛だけをくるんだ赤い布の股引をはいているきりであった。 私は、ふと、台湾の生
蕃人を想い出した。生
蕃人もその脛に赤い布の脚絆をはいていたからである。こればかり....
「「日本民族」とは何ぞや」より 著者:喜田貞吉
九十五国を平らげ給うた結果は申すまでもない。我が東海の楽土を慕うて、大挙移民した
蕃人の史上に見ゆる数だけでも、決して少いものではなかった。その以外史に逸し、もし....