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「蕭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

蕭の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
偸盗」より 著者:芥川竜之介
がい》を、門の外へ運び出した。外も、まだ暗い。有明《ありあけ》の月のうすい光に、条《しょうじょう》とした藪《やぶ》が、かすかにこずえをそよめかせて、凌霄花《の....
英雄の器」より 著者:芥川竜之介
うとする――それがいかんですな。英雄と云うものは、そんなものじゃないと思うです。丞相《しょうじょうしょう》のような学者は、どう云われるか知らんですが。」 呂....
戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
情を隠すように、ややわざとらしく微笑しながら、紙の中の絵絹をひらいて見せた。絵は索《しょうさく》とした裸の樹《き》を、遠近《おちこち》と疎《まばら》に描《えが....
義血侠血」より 著者:泉鏡花
に倚《よ》り、水に臨み、清風を担《にな》い、明月を戴《いただ》き、了然たる一身、然《しょうぜん》たる四境、自然の清福を占領して、いと心地《ここち》よげに見えた....
伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
紫玉が暗中を透して、声する方に、縋るように寄ると思うと、 「燈を消せ。」 と、びたが力ある声して言った。 「提灯を……」 「は、」と、返事と息を、はッはッと....
蜜柑」より 著者:芥川竜之介
|一旒のうす白い旗が懶げに暮色を揺っていた。やっと隧道を出たと思う――その時その索とした踏切りの柵の向うに、私は頬の赤い三人の男の子が、目白押しに並んで立って....
島木赤彦氏」より 著者:芥川竜之介
、高田さん(?)、古今書院主人などが車座になって話していた。あの座敷は善く言えば散としている。お茶うけの蜜柑も太だ小さい。僕は殊にこの蜜柑にアララギらしい親し....
瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
たるその余炎未だ収まらず、況んや現に政府の顕官中にも竊に不平士族と気脈を通じて、牆の辺に乱を企てたる者さえなきに非ず。形勢の急なるは、幕末の時に比して更らに急....
昔のことなど」より 著者:上村松園
緒に弟子孫弟子の作品を並べたことがありまして、そこに出された栖鳳先生の六曲一双「條」は、水墨で枯柳が描かれたものでいいものでした。 その後の先生のお作で覚え....
座右第一品」より 著者:上村松園
したことはたびたびのことでした。福田浅次郎さんのお宅の由良之助お軽、丸平人形店の白の美人、鳩居堂にも白の美人があります。二枚折の又兵衛の美人観桜図は山田長左....
死体室」より 著者:岩村透
来ると、その下にある中庭の直ぐ傍の、薄暗い廊下を通って、小使部屋の前にくると内で然と、小使が一人でさも退屈そうに居るから、弟も通りがかりに、「おい淋しいだろう....
西航日録」より 著者:井上円了
ときに千百の知友、学生の余が行を送るありて、汽笛の声は万歳の声にうずめられ、秋雨々のうちに横浜に着す。ときに拙作二首あり。 留別 力学多年在帝都、始知碌碌....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
なる水族館に至る。その闊大なるは、他にいまだ見ざるところなり。 十日、雨。秋雨々、南風颯々、晩秋の趣あり。日光丸帰航の途に就くをもって、訪問して船長および船....
雨の宿」より 著者:岩本素白
京都の駅に着いた時、もう降り始めていた小雨が、暗くなると本降りになって夜を通して条と降り注ぐ。今まで此の土地へ来るたび、いつも天気でついぞ雨らしい雨に会ったこ....
茸をたずねる」より 著者:飯田蛇笏
えている。行き逢う駄馬が鬣を振わして雨の滴を顔のあたりへ飛ばせて来ることもある。条たる気が犇々と身に応えてくる。不図行手を眺めると、傍らの林間に白々と濃い煙が....