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蕭散
「蕭散〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
蕭散の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「運命」より 著者:幸田露伴
子の繍毬を弄して日を消するが如くに、其身を終ることは之有るべし、寒山子の如くに、
蕭散閑曠、塵表に逍遙して、其身を遺るゝを得可きや否や、疑う可き也。※龍高位に在り....
「家」より 著者:島崎藤村
うな眼付をして、足許に遊んでいる鶏を見た。 水に臨んだ柳並木は未だ枯々として、
蕭散な感じを与える。三吉はその枝の細く垂下った下を、あちこちと歩いた。やがて正太....
「連環記」より 著者:幸田露伴
何一ツ無く、又先生の眉を皺めさせるような牛に搬ばせた大石なども更に見えなくても、
蕭散な庭のさまは流石に佳趣無きにあらずと思われる。予行年|漸く五旬になりなんとし....
「島木赤彦氏」より 著者:芥川竜之介
、高田さん(?)、古今書院主人などが車座になって話していた。あの座敷は善く言えば
蕭散としている。お茶うけの蜜柑も太だ小さい。僕は殊にこの蜜柑にアララギらしい親し....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
を破った飄逸な画を鑑賞するものは先ずこの旧棲を訪うて、画房や前栽に漾う一種異様な
蕭散の気分に浸らなければその画を身読する事は出来ないが、今ではバラックの仮住居で....