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「蕭索〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

蕭索の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
情を隠すように、ややわざとらしく微笑しながら、紙の中の絵絹をひらいて見せた。絵は蕭索《しょうさく》とした裸の樹《き》を、遠近《おちこち》と疎《まばら》に描《えが....
明暗」より 著者:夏目漱石
かったけれども、眠ったように見えるその笹《ささ》の葉の梢《こずえ》は、季節相応な蕭索《しょうさく》の感じを津田に与えるに充分であった。 「ここはいやに陰気な所だ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
》なることを 一曲|風《かぜ》飄《ひるがへ》りて、海頭《かいとう》に満つ 海樹|蕭索《せうさく》、天|霜《しも》を降らす 管声|寥亮《れうりやう》、月|蒼々《さ....
蜜柑」より 著者:芥川竜之介
|一旒のうす白い旗が懶げに暮色を揺っていた。やっと隧道を出たと思う――その時その蕭索とした踏切りの柵の向うに、私は頬の赤い三人の男の子が、目白押しに並んで立って....
三国志」より 著者:吉川英治
、一歩もそこから出なかった。 一日。二日。三日――と続いた。 夜々、秋の気は蕭索として、冷涼な風は帳をゆすり、秘壇の燈や紅帋金箋の祭華をもそよそよ吹いた。 ....