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「薄める〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

薄めるの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
雛妓」より 著者:岡本かの子
して自町のために造り、その橋によってせめて家名を郷党に刻もうとしたのも、この悔を薄める手段に外ならなかった。 逸作は肉親関係に対しては気丈な男だった。 「芸術....
創作人物の名前について」より 著者:夢野久作
しない突飛な名前を使うと、読者の記憶へは残り易い代りに、この全篇の迫真性を極度に薄める虞れが非常に大きい。馬琴などは石亀屋地団太だの鼠川嘉治郎なんていうのを平気....
量的と質的と統計的と」より 著者:寺田寅彦
諸君が暑苦しい研学の道程であまりに濃厚になったであろうと思われる血液を少しばかり薄めるための一杯のソーダ水として、あるいはまたアカデミックな精白米の滋味に食い飽....
作家への課題」より 著者:宮本百合子
な生い立ちや経歴から来る村民との日常交渉について忽卒に過ぎているのは作品の効果を薄める結果となっている。 作者は、非常に多くの頁を木村のために割いているのであ....
黒馬車」より 著者:宮本百合子
一様に思い浮べて居た。 今まで通って居た便所に消毒薬を撒いたり、薬屋に□□錠の薄める分量をきいたりしてざわざわ落つきのない夜が更けると、宮部の熱は九度一分にあ....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
く、時にはやや液体に近い練粉までこしらえていたからで、勿論一旦粉にしてから、水で薄めることも可能ではあるが、以前はもっぱら臼の中での仕事になっていた。記録の上に....
日本文化の特殊性」より 著者:戸坂潤
から日本の文化は、之まで及び今後の相当時期に亘って、決して漸次的に単純に封建性を薄めることによって資本主義化したり何かはしないのであって、却って封建的「文化イデ....