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「薦める〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

薦めるの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
阿部一族」より 著者:森鴎外
からず聞いたのであるが、実は聞くまでもない、外記が薦《すす》めるには、そう言って薦めるにきまっている。こう思うと、数馬は立ってもすわってもいられぬような気がする....
深夜の市長」より 著者:海野十三
いにゆくつもりだった。そしてマスミの心境を説明して、性格破産の妹を救ってやるよう薦めるつもりだったのである。その四ツ木鶴吉が死んだと聞いて僕はすくなからずガッカ....
旅愁」より 著者:横光利一
国へ行きます前に、母と約束をしたことがあるのです。母はお前が帰って来てから自分の薦める人と結婚をするなら、お前の外国行きを許可しても良いと云われ、それは必ず実行....
青年」より 著者:森鴎外
、己には不自然なようである。強いてしても柄にないようでまずかろう。向うが誰にでも薦めるように、己に酒を薦めるのは造作はない筈である。なぜ己の前に来ないか。そして....
棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
たけれども――。 お千は、彼の首に廻していた両腕を解いて、おせっかいな通行人の薦めるとおりに、下に下りた。しかし彼女はいきなりワーッと大きな声をあげると、杜の....
源氏物語」より 著者:紫式部
てることはできないであろうと薫は思った。自分の半身のような妹であるからと中の君を薦めるふうはたびたび見せられたのであるのに、自分がそれに従わないために謀ったもの....
科学上の骨董趣味と温故知新」より 著者:寺田寅彦
学上にも意義ある言葉である。また現代世界の科学界に対する一服の緩和剤としてこれを薦めるのもあながち無用の業ではないのである。(大正八年一月『理学界』)....
学生と生活」より 著者:倉田百三
の中に生きた女性を、まだ二十五歳以下の青年学生の清き青春のパートナーとして、私は薦めることのできないものである。 彼女たちにはまた相応しき相手があるであろう。....
「太平洋漏水孔」漂流記」より 著者:小栗虫太郎
。兄も、父に見ならって盛んに|サモア酒をのんでいます。それも、みんなドイツ領事の薦めることなんですわ。私も、幼な心に見過せなくなりました。まだ去年といえば十一で....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
え、かたじけない」 と、少し頭を下げた。 「いや何、其許のような器量人をお家に薦めるのも、御奉公の一ツじゃ」 「そう過大にお買いくだされては困る。元より、禄は....