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「薪割〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

薪割の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
桜桃」より 著者:太宰治
午すぎ×区×町×番地×商、何某(五三)さんは自宅六畳間で次男何某(一八)君の頭を薪割《まきわり》で一撃して殺害、自分はハサミで喉《のど》を突いたが死に切れず附近....
首を失った蜻蛉」より 著者:佐左木俊郎
い》ったもんじゃねえですよ。枠《わく》に縛りつけられて、ヒンヒン鳴いている奴を、薪割《まきわり》のようなやつで、額《ひたい》を一つガンと喰《くら》わせると、ころ....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
した二通の手紙だ。それによると徹ちゃんは既に鹿児島に帰郷していて、防空壕こわしや薪割りに時間を潰しているとのこと。朝子はもちろん無事。だいぶ腹がとび出して来て、....
闖入者」より 著者:大阪圭吉
闇が、あたりの木陰にひたひたと這い寄って来る。浴室の煙突からは、白い煙が立上り、薪割りをしながら湯槽の金剛と交しているらしい安吉老人の話声が、ボソボソと呟くよう....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ついて見かえると、うしろの大きい石塔の蔭から小坊主の智心が不意にあらわれた。彼は薪割り用の鉈をふるって、半七に撃ってかかった。半七は油断なく身をかわして、その利....
少年時代」より 著者:幸田露伴
に拭掃除を毎日々々させられました。これに就いて可笑しい話は、柄が三尺もある大きい薪割が今も家に在りますが、或日それを窃に持出しコツコツ悪戯して遊んで居たところ、....
千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
刃包丁を磨ぐのもある。肉屋の亭主は板塀に立て掛けてあった大鉞を取って私に示した。薪割を見るような道具だ。一方に五六寸ほどの尖った鉄管が附けてある。その柄には乾い....
敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
様のじんじん端折は、丸帯の間へ裾を上から挟んで、後鉢巻をして、本堂の裏の物置から薪割の柄の長いのを持って来て、ぽかん/\と薪を割り始めましたが、丁度十月の十五日....
入梅」より 著者:久坂葉子
っくりおはるがあらわれて、兵庫に住んでいることを告げた。作衛は折悪く、その時裏で薪割りをしていた。私は二人がどう云い合いをするかびくびくしながら成行きをみていた....
阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
いて来て彼の肉を食おうと思った。彼はその時全く生きている空は無かった。幸い一つの薪割を持っていたので、ようやく元気を引起し、未荘まで持ちこたえて来た。これこそ永....
街はふるさと」より 著者:坂口安吾
よ。石が当りゃ他の蛙は気絶ぐらいしまさあね。イヤ、そうでもないらしいぞ。あんた、薪割りで蛙をザックと斬ろうッてのか。ザックと」 青木の目が光った。しかし、やが....
塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
昼からお働きでお草臥れでございましょうから、私が致します」 と云いながら振袖を薪割台の上へ乗せて、惜気もなくザクウリッと二つ三つに切りました時は、多助も思わず....
フシギな女」より 著者:坂口安吾
旦那が二十数ヶ所、妻女が十七ヶ所、長男(一一)が三ヶ所、長女(一〇)が十六ヶ所も薪割りで傷をうけていたという。探偵小説の常識では、こういう手口は女が犯人、という....
荘子」より 著者:岡本かの子
、まだお気づきになりませぬか、あれ、あの裏庭の方から聞える斧の音………あれは夫が薪割りをいたして居る音で御座います」 「なに荘先生が薪割り?………それはまた何と....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
から、其の時になって魂消るな、兎や角云えば汝も只は置かねえぞ、早く帰らねえと此の薪割を叩き附けるぞ」 安「いえ何うぞ御勘弁を願います……困りましたナ、御立腹は御....