薬味箪笥[語句情報] » 薬味箪笥

「薬味箪笥〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

薬味箪笥の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
それらの中に交って、老人、医道の心得があるらしく、いく袋かの煎じ薬と共に、立派な薬味箪笥が見えました。 「ウフフ。これは少々恐れ入った。御老体もちと変り種でござ....
艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
を詫びかたがた、ちょっと顔を出したに過ぎなかった。 対山は自分の居間で、小型の薬味箪笥のようなものにもたれて、頬杖をついたままつくねんとしていたが、客の顔を見....
パラティーノ」より 著者:野上豊一郎
必要とするものが、複雑多様に包蔵されてある。それ等を見物して一々秩序正しく記憶の薬味箪笥にしまい込むためには、並大抵の努力では追っ付かない。第一、訪問の度数を重....
朱絃舎浜子」より 著者:長谷川時雨
面白くなくなる憂いがありはしないかと、余計な憎まれ口を叩《たた》いて、漢方医者の薬味箪笥《やくみだんす》のように、沢山の引出しがあり、一々、書附けが張りつけてで....
斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
薬に漢方薬を用いていた。この煎薬を調進するのが緑雨のお父さんの役目で、そのための薬味箪笥が自宅に備えてあった。その薬味箪笥を置いた六畳敷ばかりの部屋が座敷をも兼....
福沢諭吉」より 著者:服部之総
時に切実に――変形されていったかを見ることができる。ひとり経済学ばかりではない。薬味箪笥《やくみだんす》のごとく万能な彼の「文明」思潮のあらゆる領域について前史....