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「薬売り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

薬売りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
無慈悲な男だ。殺さずともいいに」 「世のためでござる。殺した方がよい」 「さては薬売りは悪人だったと見える」 「悪魔の手下でございます」 「魔王は誰だ? 知って....
千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
位はああいう御医者で奇人が有るもんです。『なアに他の奴等は、ありゃ医者じゃねえ、薬売りだ、とても話せない』なんて、エライ気焔サ。でも、面白い気象の人で、在へでも....
安重根」より 著者:谷譲次
んがね、仁丹おくれって。お銭持って来たよ、これ。 安重根 (子供に)小父ちゃんは薬売りじゃないよ。さ、あっちへおいで――私はこの国家的思想を鼓吹するために煙秋、....
鉄面皮」より 著者:太宰治
を比較して多少の興を覚えるように案配したわけである、などと、これではまるで大道の薬売りの口上にまさる露骨な広告だ。もう、やめる。さすがの鉄仮面も熱くなって来た。....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
小隊長格の親分だったのだろう。 こうなってからは、碁席の方へも、乾分のインチキ薬売りや、そのサクラや、八卦見や療養師や、インチキ・アンマや、目附の悪いのがくる....
猿ヶ京片耳伝説」より 著者:国枝史郎
もどうして婚礼の席から?」 片耳を切られて こう口を出したのは、越中の薬売りだという三十一、二の小柄の男であった。 「まアお聞きなさい。……お嬢様は、....
木曽の旅人」より 著者:岡本綺堂
をかけていた。見たところ、御料林を見分に来た県庁のお役人か、悪くいえば地方行商の薬売りか、まずそんなところであろうと重兵衛はひそかに値踏みをした。 こういう場....
十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
しかし一所に大|公孫樹があって、そこだけには人が集まっていた。居合抜きの香具師の薬売りで、この盛り場の名物になっている、藤兵衛という皮肉な男が、口上を述べている....
北海の白鳥」より 著者:小川未明
かつて、不幸ということをお知りにならなかったのです。ちょうどそのころ、東の国から薬売りが、「これは支那の昆崙山にあった、不老不死の薬でございます。」といって、献....
薬売り」より 著者:小川未明
いろな妙薬」といって、呼び歩きました。 子供らは、人さらいがきたといって、この薬売りがくると怖ろしがって逃げ隠れたりして、だれもそばには寄りつきませんでした。....
金の魚」より 著者:小川未明
があるのではなかろうか。」と、考えていました。 すると、ちょうど町に入ってきた薬売りがありました。金持ちは、薬がきいても、きかなくても、薬売りが入ってくれば、....
手風琴」より 著者:小川未明
をながめていいました。 「村へ、二、三|度きたことがあります。田舎をまわって歩く薬売りですよ。」 「ああ、薬屋さんか、すこし休んでゆきなさい。」と、じいさんが男....
赤い船のお客」より 著者:小川未明
てもなく、街道を歩いていました。 車の音が、あちらへ夢のように消えてゆきます。薬売りかなぞのように、箱をふろしきで包んで負った男が、下を向いて過ぎていってから....
海のかなた」より 著者:小川未明
聞き飽きると、いままでのように、おじいさんのまわりには寄ってきませんでした。 「薬売りのおじいさんが、また、あすこで鳴らしているよ。」と、一人の子供がいうと、 ....
おばあさんと黒ねこ」より 著者:小川未明
わりました。その翌年のこと、村に悪い病気が流行しました。ちょうど、そのとき、旅の薬売りが村へはいってきたので、村の人は、その薬売りから薬を買いました。 その薬....