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薬方
「薬方〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
薬方の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「寒山拾得」より 著者:森鴎外
めに出立の日を延ばそうかと思っていますが、どうして直してくれられるつもりか。何か
薬方でもご存じか」 「いや。四大の身を悩ます病は幻でございます。ただ清浄な水がこ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
のきいたことをやって見せると言って家を飛び出して行った弓夫にも、とうとう辛抱強い
薬方の前に兜を脱ぐ時がやって来た。その帰参のかなうまで、当時妻籠の方に家を借りて....
「家」より 著者:島崎藤村
は、彼がまだ若かった時のことで。その頃は嘉助同格の支配人が三人も詰切って、それを
薬方と称えて、先祖から伝わった仕事は言うに及ばず、経済から、交際まで、一切そうい....
「家」より 著者:島崎藤村
と言った。大番頭の嘉助が存命の頃は、手代としてその下に働いていたが、今はこの人が
薬方を預って、一切のことを切盛している。旧い橋本の家はこの若い番頭の力で主に支え....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
骨方を伝えた諸説の原話らしい、『幽明録』の河伯女《かはくのむすめ》が夫とせし人に
薬方三巻を授けた話などを取り雑《ま》ぜた作と見ゆ。とにかくかようの譚は、瓔珞蛇《....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
病を発したのが十六、七歳の時で、今は二十三歳になっている。胞衣を乞うのは、癲癇の
薬方として用いんがためであった。 抽斎夫婦は喜んでこれに応じたので、玄庵は成善....
「青年」より 著者:森鴎外
うと、精巧な器械を工夫している。翼なしに飛ぶ手段を工夫している。あらゆる病を直す
薬方を工夫している。死に打ち克つ法を工夫している。ひどく物質的な事が多いのですね....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
ます、蛇頭は男子を強力、女人を貞実ならしむる物ですと述べたそうだ。ブラックの『俚
薬方篇《フォーク・メジシン》』五九頁に、英国サセックスの俗頸|腫《は》れた時、蛇....