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薬王寺
「薬王寺〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
薬王寺の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「道草」より 著者:夏目漱石
必要もなかった。 彼はその日|無沙汰《ぶさた》見舞かたがた市ヶ谷《いちがや》の
薬王寺《やくおうじ》前にいる兄の宅《うち》へも寄って、島田の事を訊《き》いて見よ....
「野分」より 著者:夏目漱石
くだものや》の奥の方に柿ばかりがあかるく見える。夕暮に近づくと何となくうそ寒い。
薬王寺前《やくおうじまえ》に来たのは、帽子の庇《ひさし》の下から往来《ゆきき》の....
「名娼満月」より 著者:夢野久作
上げて叫んだ。 「……騒ぐな騒ぐな。百姓共。よく聞けよ。身共は京都に在します一品
薬王寺宮様の御申付によって是まで参いった宮侍、吉岡鉄之進と申す者じゃ。そもそもこ....
「連環記」より 著者:幸田露伴
た。これでも別に悪いことは無い。 寂心が三河国を経行したというのは、晩秋過参州
薬王寺有感という短文が残っているので此を証するのである。勿論入道してから三河へ行....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
しゃと、そう感憤激昂して、水戸を毛嫌いしている――
こういうむしゃくしゃ腹で、
薬王寺前あたりへ来た時に、どんと無遠慮に神尾の前半にぶつかったものがありました。....
「四国遍路日記」より 著者:種田山頭火
た、老同行とは日和佐町の入口で別れた(おじいさん、どうぞお大切に)。 第二十三番
薬王寺拝登、仏殿庫裡もがっちりしている、円山らしい、その山上からの眺望がよろしい....
「土の中からの話」より 著者:坂口安吾
だろうという考えからだが、それは困ったねえ、でも、いいことがあるよ、隣の三上村の
薬王寺では飲みきれないほど酒があるということだから借りておいでな。なに、働いて、....
「つゆのあとさき」より 著者:永井荷風
中を馳《か》け出した。 九 市《いち》ヶ|谷《や》合羽阪《かっぱざか》を上った
薬王寺前町《やくおうじまえちょう》の通に開業している医者が、応急の手当をしてくれ....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
の鈴や、宿引きの女の声や、さまざまな旅人の影が織っていた。 四国二十三番の札所
薬王寺にゆく足だまりにもなるので、遍路の人のほの白い姿と、あわれにふる鈴の音もこ....