薬缶頭[語句情報] » 薬缶頭

「薬缶頭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

薬缶頭の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
たり、落語を聞いたり、友達と話したり、往来を歩いたり、いろいろやったが、いずれも薬缶頭《やかんあたま》を攫《つか》むと同じ事で、世の中は少しも手に握れなかった。....
私の個人主義」より 著者:夏目漱石
ようにどこか突き抜けたくっても突き抜ける訳にも行かず、何か掴《つか》みたくっても薬缶頭《やかんあたま》を掴むようにつるつるして焦燥《じ》れったくなったりする人が....
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
きたばこ》をふかしながら裏の窓から見ていると、向うの筧《かけひ》の傍《そば》で、薬缶頭《やかんあたま》が顔を洗っているんでさあ」「爺さんか婆さんか」と主人が聞く....
夢十夜」より 著者:夏目漱石
やった。 懸物《かけもの》が見える。行灯が見える。畳《たたみ》が見える。和尚の薬缶頭《やかんあたま》がありありと見える。鰐口《わにぐち》を開《あ》いて嘲笑《あ....
雨の回想」より 著者:若杉鳥子
と話している処を誰かに見られでもしようものなら、「あの百姓婆、あの乞食婆、あんな薬缶頭のどこが好いんだ」そういって皆に揶揄された。 「お婆さんが悪いのではない、....
後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
もなく三味線を腰に結び付け、片肌脱ぎで大きな口を開いて唄う其の後から、茶碗を叩く薬缶頭は、赤手拭の捩り鉢巻、一群大込の後から、脊割羽織に無反の大小を差し、水口或....