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「藁半紙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

藁半紙の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
て置く小さい帳面がありました。これじゃあ役に立ちませんか」と、松吉はふところから藁半紙の帳面を出してみせた。 「むむ。なんでもいい」 半七はその帳面を受け取っ....
追憶」より 著者:芥川竜之介
三一 答案 確か小学校の二、三年生のころ、僕らの先生は僕らの机に耳の青い藁半紙を配り、それへ「かわいと思うもの」と「美しいと思うもの」とを書けと言った。....
人間灰」より 著者:海野十三
と犬猿の間にあるK新報社長の田熊氏が嘲笑っていた。彼は署長の手帖の中身をスッカリ藁半紙に書き写してしまってから、激しい地声でまくし立てた。 「手帖を展げるなら、....
もの思う葦」より 著者:太宰治
そう切実なる世の中の断面を見せて呉れる。 私、いま、自らすすんで、君がかなしき藁半紙に、わが心臓つかみ出したる詩を、しるさむ。私、めったの人には断じて見せなか....
心の河」より 著者:宮本百合子
うに、単衣の袖を抱き合せた。保夫は、彼女の顔付を見、微かに表情を変えた。彼女は、藁半紙のようにごく粗末なパムフレットに目を据えたまま、思い込んだ調子で云い出した....
人造人間事件」より 著者:海野十三
帆村が再び姿を現わしたのは、それからなお三十分ほどして後のことだった。彼は右手に藁半紙を綴じたパンフレットのようなものを大事そうに持っていた。 「やあ皆さん、お....
島津斉彬公」より 著者:中谷宇吉郎
の序文がついている。 当時既に日本は断末魔の境にあり、この本なども、ぼろぼろの藁半紙《わらばんし》のような紙に印刷されているまことに粗末な本であるが、これは私....