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藤田東湖
「藤田東湖〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
藤田東湖の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「安井夫人」より 著者:森鴎外
う》という役にした。仲平は海防策を献じた。これは四十九のときである。五十四のとき
藤田東湖と交わって、水戸景山公に知られた。五十五のときペルリが浦賀に来たために、....
「道草」より 著者:夏目漱石
ざんす。あれでも価値《ねうち》にしたら今じゃよっぽどするでしょう」 昔し島田は
藤田東湖《ふじたとうこ》の偽筆に時代を着けるのだといって、白髪蒼顔万死余云々《は....
「死生」より 著者:幸徳秋水
深艸少将の如く、溺死しても佐久間艇長の如く、焚死しても快川国師の如く、震死しても
藤田東湖の如くならば、不自然の死も却って感嘆すべきではない歟、或は道の為めに、或....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
すごい。目もくらむばかりだ。 半蔵が日ごろその人たちのことを想望していた水戸の
藤田東湖、戸田蓬軒なぞも、この大地震の中に巻き込まれた。おそらく水戸ほど当時の青....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
ことであった。水戸の学問と言えば、少年時代からの彼が心をひかれたものであり、あの
藤田東湖の『正気の歌』なぞを好んで諳誦したころの心は今だに忘れられずにある。この....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
ように高くかかっている。あそこに梅田雲浜があり、橋本|左内があり、頼鴨崖があり、
藤田東湖があり、真木和泉があり、ここに岩瀬肥後があり、吉田松陰があり、高橋|作左....
「鴎外・漱石・藤村など」より 著者:宮本百合子
を読む機会があった。ペルリが浦賀へ来た時代に大儒息軒先生として知られ、雲井龍雄、
藤田東湖などと交友のあった大痘痕に片眼、小男であった安井仲平のところへ、十六歳の....
「死体の匂い」より 著者:田中貢太郎
、その涵徳殿も土蔵も潰れたとのことであった。 私は土塀の崩潰を惜しむとともに、
藤田東湖のことをすぐ思い浮べた。色の黒い※野な顔をした田舎武士は、安政乙卯の年十....
「日本天変地異記」より 著者:田中貢太郎
その焼け跡は長さ二里十九町で幅が二町余であった。変死人は七千人。この地震に水戸の
藤田東湖と戸田忠太夫の二名士が斃れた。 火事は江戸の花と言われるくらい、江戸時....
「死刑の前」より 著者:幸徳秋水
将のごとく、溺死しても佐久間艇長のごとく、焚死しても快川国師のごとく、震死しても
藤田東湖のごとくであれば、不自然の死も、かえって感嘆すべきではないか。あるいは道....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
斎藤弥九郎の高弟。そのころ無敵といわれた道場荒し。 当時の佐久間象山は、水戸の
藤田東湖と共に一代の権威。諸侯も礼を厚うして、辞を卑《ひく》うしなければ教えを乞....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
……神尾にあっては一たまりもない。新井白石の折焚柴《おりたくしば》を読ませても、
藤田東湖の常陸帯《ひたちおび》を読ませても、神尾にとっては一笑の料《しろ》でしか....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
い男だよ、弁舌がさわやかで、威力があって、男ぶりがよくて、腕が出来ている。水戸の
藤田東湖のようなむずかし屋でさえ、水越の弁舌には参っていたよ」 と道庵が言いまし....
「つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
るのも知らずに。 凝った普請《ふしん》だが住み荒らした庵のうち、方来居と書いた
藤田東湖《ふじたとうこ》の扁額《へんがく》の下で、玄鶯院がお盆をかむって新太郎を....
「作画について」より 著者:上村松園
亀遊のこの歌をみるごとに、私は米英打つべし! を高らかに叫んだ水戸の先覚者、
藤田東湖の歌を想い出すのです。 かきくらすあめりか人に天日の かゞやく邦の....