»
藩
「藩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
藩の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
ら腰抜けになり、便所へも通えない体になっていた。玄鶴が彼女を貰ったのは彼女が或大
藩の家老の娘と云う外にも器量望みからだと云うことだった。彼女はそれだけに年をとっ....
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
す》が違ってしまいましたが、その頃町には小学校がちょうど二つございまして、一つは
藩侯の御建てになったもの、一つは町方《まちかた》の建てたものと、こう分れて居った....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
の大事を打ち明けた。すると思いがけなく彼女の口から、兵衛らしい侍が松江《まつえ》
藩の侍たちと一しょに、一月《ひとつき》ばかり以前和泉屋へ遊びに来たと云う事がわか....
「煙管」より 著者:芥川竜之介
郎右衛門――この三人の役人だけは思わず、眉《まゆ》をひそめたのである。
加州一
藩の経済にとっては、勿論、金無垢の煙管《きせる》一本の費用くらいは、何でもない。....
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
うきょうじん》等はいずれも湖南《こなん》に生れている。これは勿論《もちろん》曾国
藩《そうこくはん》や張之洞《ちょうしどう》の感化にもよったのであろう。しかしその....
「校正後に」より 著者:芥川竜之介
にも書いてなかったように思う。
○新小説へ書いた「煙管《きせる》」の材料も、加州
藩の古老に聞いた話を、やはり少し変えて使った。前に出した「虱《しらみ》」とこれと....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
先に立ちます。」
こう云って、一座を眺めながら、
「何故かと申しますと、赤穂一
藩に人も多い中で、御覧の通りここに居りまするものは、皆|小身者《しょうしんもの》....
「私の父と母」より 著者:有島武郎
立ちは非常に不幸であった。父の父、すなわち私たちの祖父に当たる人は、薩摩の中の小
藩の士で、島津家から見れば陪臣であったが、その小
藩に起こったお家騒動に捲き込まれ....
「星座」より 著者:有島武郎
にん》させられたのが不満であるらしく、ややともすると肝心な授業を捨てておいて、旧
藩主の奥御殿に起ったという怪談めいた話などをして、学生を笑わせている人だった。そ....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
戦を交える準備を完了するのであります。明治維新の眼目が王政復古にあったが如く、廃
藩置県にあった如く、昭和維新の政治的眼目は東亜連盟の結成にある。満州事変によって....
「絵本の春」より 著者:泉鏡花
で、それがまたいかにも寂しい。 二条ばかりも重って、美しい婦の虐げられた――旧
藩の頃にはどこでもあり来りだが――伝説があるからで。 通道というでもなし、花は....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
家よ!……天晴れ、と一つ煽いでやろうと、扇子を片手に、当時文界の老将軍――佐久良
藩の碩儒で、むかし江戸のお留守居と聞けば、武辺、文道、両達の依田学海翁が、一夏土....
「寺内の奇人団」より 著者:淡島寒月
処に渡りをつけろ、といって来た事がありました。しかし父は変人ですし、それに水戸の
藩から出た武士|気質は、なかなか一朝一夕にぬけないで、新門のいう話なぞはまるで初....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
の壮士輩と認めざるを得ず。然らば幕府の内情は如何というに攘夷論の盛なるは当時の諸
藩に譲らず、否な徳川を一
藩として見れば諸
藩中のもっとも強硬なる攘夷
藩というも可な....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
以上は東亜新報掲載記事である。 明治維新以後薩長が維新の功に驕っていわゆる
藩閥横暴となった事が政党政治招来の大原因となり、政党ひとたび力を得るやたちまちそ....