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「藩屏〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

藩屏の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
かのように」より 著者:森鴎外
専門の職業がさせたいからの事ではない。追って家督相続をさせた後に、恐多いが皇室の藩屏《はんぺい》になって、身分相応な働きをして行くのに、基礎になる見識があってく....
運命」より 著者:幸田露伴
無力不競の弊源たるを思い、諸子を衆く四方に封じて、兵馬の権を有せしめ、以て帝室に藩屏たらしめ、京師を拱衛せしめんと欲せり。是れ亦故無きにあらず。兵馬の権、他人の....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
佐々成政を熊本に封じたのは、成政が無異で有り得れば九州の土豪等に対して成政は我が藩屏《はんぺい》となるので有り、又成政がドジを踏めば成政を自滅させて終うに足りる....
社会時評」より 著者:戸坂潤
特権の手前色々困る関係が出て来るのは当然だ。だのに心ない華族の或る者は彼等が元来藩屏であって普通の人間ではないことを忘れて、普通の人間であるかのような錯覚を起こ....
現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
のだ。なぜというに、ファッショの世界史的本質は、ほかならぬ資本制そのものの最後の藩屏となることにあるからである。 愛国運動に一種の退潮期が来たというのは、つま....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
われ、養父勝成公に代って藩政に臨まるるに至っては、われわれ大少参事を率いて充分に藩屏の任を揚げんと欲せられたのである。ついては近傍の藩々の知事も同僚であるから互....
望郷」より 著者:服部之総
て、旭川の高台に離宮予定地を設定したのは明治二十二年、皇居をおくからには、皇室の藩屏《はんぺい》もここに土地をもつべきであると華族によびかけて、官有地からめぼし....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
なければ使えないのである。均等のとれない物は、いかに、それ一箇が、得難い質でも、藩屏の一石とするわけにはゆかない。 天下には、可惜、そういう角が取れないために....
三国志」より 著者:吉川英治
「左将軍|宜城亭侯、予州の牧を兼ねておりますが」 「さすれば、すでに立派な朝廷の藩屏たる一人ではおざらぬか。しかるに、なんで区々たる他人の領に奔命し、つまらぬ小....
三国志」より 著者:吉川英治
|劉曄は、 「漢中は土壌|肥沃にして生産物多く、民はまた盛んにして、まことに国の藩屏と申すべきところ。万一敗れて、これが敵の手中におちては魏のうち震動するに違い....