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藩籍
「藩籍〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
藩籍の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
も、稀れに見る偶然でありました。
この人は、中国浪人と称しているけれども、その
藩籍俗姓のくわしいことは、まだわからない。不破の関の巻を読んだ人は、相当に色どり....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
おのその懐抱するイデオロギーによって自由行動をとる、当時の志ある青年武士である。
藩籍にあって知行をいただいていては自由の行動が取れない、よし自由の行動が取れるに....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
あってはその点には何らの智識もないから、非常な驚愕を以てこの御沙汰に対した。尤も
藩籍奉還後、藩主が藩知事となられた上は、久松家はほんの或る役目を旧藩地に務めてい....
「鴉片を喫む美少年」より 著者:国枝史郎
そのまま今日に及んだんだからね。今の境遇では日本の国へ、いつ帰れるとも解らない。
藩籍からも除かれたそうだし、何か国禁でも犯したかのように、幕府の有司などは誤解し....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
者は、磯からかなり距った所に、樹から樹へ、幕を繞らし、鳴りをひそめていた。巌流は
藩籍に在る者であり、武蔵は拠る所ない者なので、それが相手方への威嚇にならない程度....
「無宿人国記」より 著者:吉川英治
だ。――五年約束で、前金を一人あてに、二百両渡す、ある時期がすんだら、ちゃんと、
藩籍へもどして、今の禄より、加増もしようという、うめえ話だ。悪かあねえだろう」 ....