藩閥[語句情報] »
藩閥
「藩閥〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
藩閥の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「非凡なる凡人」より 著者:国木田独歩
》で、容易に物に屈しない。であるからもし武人のままで押通したならば、すくなくとも
藩閥《はんばつ》の力で今日《こんにち》は人にも知られた将軍になっていたかもしれな....
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
い、獅子吼《ししく》を放って、国民の惰眠を覚醒せねばならぬ時代であろう。区々たる
藩閥の巣窟に閉籠《とじこも》り、自家の功名栄達にのみ汲々《きゅうきゅう》たる桂内....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
りかためて人民の前につき立てて、内幕をのぞかれないようにする必要があった。官僚や
藩閥は漢語の蔭にかくれて、あれだけのわるいことをした。社会主義者なぞいうものは、....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
るがごとし。ゆえに自由主義を取るとはいえ、必ずしも政府の干渉を攻撃せず、必ずしも
藩閥の専制を排斥せず、道理よりはむしろ利益を重んずることこの論派の特色なりき。か....
「パンドラの匣」より 著者:太宰治
過ぎないという意味だ。日本の明治以来の自由思想も、はじめは幕府に反抗し、それから
藩閥を糾弾し、次に官僚を攻撃している。君子は豹変するという孔子の言葉も、こんなと....
「婦人と文学」より 著者:宮本百合子
んだ青年を政治に幻滅させて、文化・文学の面に活動させるようになった明治の半封建の
藩閥官僚主義への反撥や、猟官流行への軽蔑の風潮も、「藪の鶯」の中に響いている。作....
「明日への新聞」より 著者:宮本百合子
新しい日本の黎明を真に自由な、民権の伸張された姿に発展させようと腐心し、封建的な
藩閥官僚政府に向って、常に思想の一牙城たろうとした。 元来、新聞発行そのものが....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
。だから明治初年の政府は全く、旧封建領主から解放された藩士が官吏となって組織した
藩閥政府であったのである。この藩士達の官吏が、封建制の遺物を利用して発達した日本....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ックがある。それというのは、新撰組の兇暴に辟易《へきえき》しきっているこれらの諸
藩閥が、一つには彼の勢力を殺《そ》ぎ、一つにはそれに対抗するために、別に一勢力を....
「生前身後の事」より 著者:中里介山
っていたので、星の偉さが分ったのはずっと後のこと、実際政党人として一人をもって全
藩閥を敵に廻して戦える度胸を備えた大物であったと思わずにはいられない、殊に政党の....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
「俗説美談黄門記」――福地桜痴居士――番附の体裁――「め組の喧嘩」 新蔵と鴈治郎
藩閥攻撃――新蔵の美女丸――新富座の悲運――上野の彰義隊――鴈治郎の十次郎と盛綱....
「墓」より 著者:正岡子規
さく》式になったかしらッ。中央鉄道は聯絡したかしらッ。支那問題はどうなったろう。
藩閥は最う破れたかしらッ。元老も大分死んでしまったろう。自分が死ぬる時は星の全盛....
「建国の事情と万世一系の思想」より 著者:津田左右吉
う考があったのである。 しかし実際において政治を左右する力をもっていたいわゆる
藩閥は、こういう思想の傾向には反対の態度をとり、宮廷その他の諸方面に存在する固陋....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
以上は東亜新報掲載記事である。 明治維新以後薩長が維新の功に驕っていわゆる
藩閥横暴となった事が政党政治招来の大原因となり、政党ひとたび力を得るやたちまちそ....