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「藪医者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

藪医者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
東海道五十三次」より 著者:岡本かの子
小説の古いものの一つに竹斎物語というのがあるんだよ。竹斎というのは小説の主人公の藪医者の名さ。それを芭蕉が使って吟じたのだな。確か芭蕉だと思った」 「では私たち....
白髪小僧」より 著者:杉山萠円
尽している」 「忠義に見える不忠者」 「善人のような悪人」 「卑怯な浅墓な」 「藪医者の青眼|爺《じじ》」 「貴様のために殺された」 「沢山の死骸を見ろ」 「俺....
振動魔」より 著者:海野十三
は僕の親友でもあり、兄弟同様の仲なんだ。怪しい人物は、彼をめぐる女性たちそれから藪医者なんか、沢山あるじゃないか」 「そんなことは、貴方のお指図をうけません。知....
三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
もなく吉五郎という人の手で召捕られました。町奉行所の吟味に対して、あの桂斎という藪医者はおふくろと姉の仇だから殺しましたと、久松は悪びれずに申立てたそうです。な....
流行暗殺節」より 著者:佐々木味津三
。 「奴を屠れっ」 「大村初め長州のろくでもない奴等が大体のさ張りすぎる。あんな藪医者あがりが兵部大輔とは沙汰の限りじゃ」 「きゃつを屠ったら、政府は覆がえる。....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
先生は函館で船の世話までなさるんですか。」 「まあ、そんなものでさ。でも、こんな藪医者にかかっちゃかなわないなんて、函館の方の人は皆そう言っていましょうよ。」 ....
風流仏」より 著者:幸田露伴
骨折り、病のよき汐を見計らいて駕籠安泰に亀屋へ引取り、夜の間も寐ずに美人の看病、藪医者の薬も瑠璃光薬師より尊き善女の手に持たせ玉える茶碗にて呑まさるれば何|利ざ....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
た声で、大鳥井紋兵衛は怒鳴ったものである。彼はムックリと起き上がった。 「黙れ!藪医者め! 何を吐かす!」 「何?」 と北山も眼を瞋らせた。 「俺は正直の人間....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
によって埋まっていた。今でも記憶にあるものでは急活丸という舌出し薬の看板である。藪医者のような男の半身像が赤い舌をペロリと出しているのである。それからライフとい....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
はおどろくべき男だ――実に不思議な男だ。しかしその実行の方法を見ると、つまらない藪医者だ。古来の医者のよい法則を尊ぶわれわれには我慢のならないことだ」 ....
松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
稼ぎの按摩で、枕探しで旅を稼いで居たのが、処を離れて頭髪を生して黒の羽織を着て、藪医者然たる扮装して素人を嚇かし、大寺などへ入込んで勝手は少し心得て居るだろうが....
アド・バルーン」より 著者:織田作之助
さんでも、チビスは専門違いや。ハタケは癒せても、チビスの方はハタケ違いや。さア、藪医者が飛んできよる。巡査が手帳持って覗きに来よる。桃山(の伝染病院)行きや、消....
光は影を」より 著者:岸田国士
さい。金盥いつぱい血をお吐きなさい。瘠せ、青ざめ、呼吸も絶え絶えにおなりなさい。藪医者は匙を投げ、見舞客は顔をそむけ、坊主は戒名を工夫するでしよう。よろしい。後....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
るのじゃああるまいと思いましたから、余程その事について調べて見たです。幸いに私は藪医者をやって居ったものですからそういうことを調べるにはごく都合がよかった。いろ....
三稜鏡」より 著者:佐左木俊郎
術を完全と云うことは出来ない。腕とか脚とかの接合なら、手先の少し器用に動く田舎の藪医者にだって、容易に出来る。併し、咽喉部の接合は、胸部とか腹部とかの複雑な機関....