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藹
「藹〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
藹の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「パンドラの匣」より 著者:太宰治
の助手さんたちは、塾生と、無駄口をきいたり、流行歌を教え合ったり、善く言えば和気
藹々と、悪く言えばのろのろとやっているのに、この竹さんだけは、塾生たちが何を言い....
「帰去来」より 著者:太宰治
私は北さんと前もって打ち合せをして置いたのである。さしたる失敗も無く、謂わば和気
藹々裡に、私たちはハイヤアに乗った。北さん、中畑さん、私、それから母。嫂や英治さ....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
して伝えられている。 それから九百余年の後、清の康煕年間のことである。会稽の徐
藹という諸生が年二十五で※という病いにかかった。腹中に凝り固まった物があって、甚....
「親友交歓」より 著者:太宰治
或る男と二人で酒を飲み、別段、喧嘩も何も無く、そうして少くとも外見に於いては和気
藹々裡に別れたというだけの出来事なのである。それでも、私にはどうしても、ゆるがせ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
しないくらいだから、むしろ一種の喜劇的人物の点彩を加えたようなもので、この一座の
藹々《あいあい》たる家庭ぶりの中に包まれてしまったようなものです。 この新来客....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
から、笑いに落つるだけのものである。 そんなようなわけで、内外共に和気すこぶる
藹々《あいあい》たるところ、故障が起ったのは、思わぬところに隠れたる気流があるも....
「端午節」より 著者:井上紅梅
ったん権勢を失って、大乗起信論を捧げ、仏教の原理を講ずる時にはもちろんはなはだ「
藹然親しむべき」ものがある。けれど未だ宝座の上にある時には結局一つの閻魔面で、他....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
か。さながら骨肉相あたため、心と心とが結びつくように感じるのです。それから和気|
藹々たる中に各職場の苦心と労力をさらによく理解することが出来、例会より受ける功徳....
「平塚明子(らいてう)」より 著者:長谷川時雨
ら見に来てくれるようにとお言《こと》づてのあったおり、わたくしは何ともいえぬ和気
藹々《わきあいあい》としたものを感じました。わたくしもあなたがたを取巻く劇中の一....
「棚田裁判長の怪死」より 著者:橘外男
五里霧中を彷徨しているようである。十八日家出の当日まで、両判事とも、極めて和気|
藹々として、殊に棚田判事は親友井沢判事の来訪を喜んで、病後にもかかわらず、珍しく....