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「蘇生〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

蘇生の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
路上」より 著者:芥川竜之介
の下《もと》に、これらの狂人の一団を見渡した時、またさっきの不快な感じが、力強く蘇生《よみがえ》って来るのを意識した。 「皆仲良くしているわね。」 初子は家畜....
二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
些と、ご悩気と言った形で、摺餌に嘴のあとを、ほんの筋ほどつけたばかり。但し完全に蘇生った。 この経験がある。 水でも飲まして遣りたいと、障子を開けると、その....
婦系図」より 著者:泉鏡花
瀬が調子高に呼んだ。 さすがに滅入っていた婆さんも、この若い、威勢の可い声に、蘇生ったようになって、 「へい、」 「今の、風説ならもう止しっこ。私は見たばかり....
吉原新話」より 著者:泉鏡花
とんとして、仰向いて、鉄瓶を撫でて澄まして言うんだ。」 「来たの、」 と梅次が蘇生った顔になる。 「三人が入乱れて、その方へ膝を向けた。 御注進の意気込みで....
海神別荘」より 著者:泉鏡花
半ば片袖を蔽うて、うつむき飲む)は。(と小き呼吸す)何という涼しい、爽やいだ――蘇生ったような気がします。 公子 蘇生ったのではないでしょう。更に新しい生命を得....
絵本の春」より 著者:泉鏡花
ちに聞いて知っている。大女の小母さんは、娘の時に一度死んで、通夜の三日の真夜中に蘇生った。その時分から酒を飲んだから酔って転寝でもした気でいたろう。力はあるし、....
薬草取」より 著者:泉鏡花
ましたが、この男は唖と見えて、長い途に一言も物を言やしません。 私は死んだ者が蘇生ったようになって、家へ帰りましたが、丁度全三月経ったです。 花を枕頭に差置....
夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
、村一同|冷酒を飲んで啖えば、一天たちまち墨を流して、三日の雨が降灌ぐ。田も畠も蘇生るとあるわい。昔から一度もその験のない事はない。お百合、それだけの事じゃ。我....
伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
まする時、希有の大魚の躍りましたは、甘露、法雨やがて、禽獣草木に到るまでも、雨に蘇生りまする前表かとも存じまする。三宝の利益、四方の大慶。太夫様にお祝儀を申上げ....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
信局へ唯今赴任する途中である。すでに我身ながら葬り去った身は、ここに片袖とともに蘇生った。蘇生ると同時に、罪は死である。否、死はなお容易い、天の咎、地の責、人の....
黒百合」より 著者:泉鏡花
」 と判然、それも一言ごとに切なく呼吸が切れる様子。ありしがごとき艱難の中から蘇生って来た者だということが、ほぼ確かめらるると同時に、吃驚して、 「おお、お雪....
沼夫人」より 著者:泉鏡花
かつて一年志願兵でもあったから、武備も且つある、こんな時の頼母しさ。顔を見ると、蘇生った心地で、 「やあ。」と掛けた声が勢なく中途で掠れて、 「夜更けに恐縮、」....
雪霊続記」より 著者:泉鏡花
眠るように、学校の廊下に倒れていました。 翌早朝、小使部屋の炉の焚火に救われて蘇生ったのであります。が、いずれにも、しかも、中にも恐縮をしましたのは、汽車の厄....
瓜の涙」より 著者:泉鏡花
暑さと疲労とで、目が眩んで、呼吸が切れそうになった時、生玉子を一個買って飲むと、蘇生った心地がした。…… 「根気の薬じゃ。」と、そんな活計の中から、朝ごとに玉子....
広告」より 著者:伊丹万作
、この素朴な、古めかしい、単純な形式の中に詩の精神がかくまでも燦然たる光を放つて蘇生しようとは。 最初、中村から「俳句」をやるという決心を聞かされたとき、私は....