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蘭書
「蘭書〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
蘭書の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「蘭学事始」より 著者:菊池寛
に向ってきた相手に、ある不快を感ぜずにはおられなかったのである。 二 玄白が、
蘭書ターヘルアナトミアを手に入れたのは、それから五日とは経たない頃だった。 玄....
「カズイスチカ」より 著者:森鴎外
ランドは蘭訳《らんやく》の書を先輩の日本訳の書に引き較べて見たのであるが、新しい
蘭書を得ることが容易《たやす》くなかったのと、多くの障碍《しょうがい》を凌《しの....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
持った人を外国人歓迎の主人役の位置に立たせた。ヨーロッパは日本を去ることも遠く、
蘭書以外の洋書のこの国の書庫中に載せらるるものとても少ない。通禧はじめ国際に関す....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
りましたが、最後にその中の一冊を抜き取って前の裸蝋燭のところまで持って来て、 「
蘭書《らんしょ》だ」 と言いました。 「何が書いてあるのだ」 と五十嵐が尋ねまし....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
仕事はないとは、和田垣博士が「吐雲録」中に載せられた名言である。蘭学者がその始め
蘭書を翻訳したときの困難は勿論非常なものであったが、明治の初年における法政学者が....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
思うように自由が利《き》かないのか、途中から専《もっぱ》ら書物によることにして、
蘭書や、英書のあらゆるもの――それは幸いに、自分が在職中に手をのばし得る限り買い....
「文化史上より見たる日本の数学」より 著者:三上義夫
になって、わずかにオランダとの交通はあるけれども、その交通も長崎の一港に限られ、
蘭書を読むこともほとんどなかったのであるから、直接に影響を及ぼし得ることに大いな....