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「蘭語〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

蘭語の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
蘭学事始」より 著者:菊池寛
から五日とは経たない頃だった。 玄白の志は、元来オランダ流の医術にあった。彼が蘭語を学びたく思ったのも、それによって療術方薬に関する蘭書を読破したいためであっ....
船医の立場」より 著者:菊池寛
の夷人が立ち会った。一人は副艦長のゲビスで、他は外科医のワトソンであった。彼は、蘭語を解する上に東洋通であった。 寅二郎は、生来初めての鵝筆《がひつ》を持って....
博士問題とマードック先生と余」より 著者:夏目漱石
事を読破《どくは》したという事である。山県君は第一その語学の力に驚ろいていた。和蘭語《オランダご》でも何でも自由に読むといって呆《あき》れたような顔をして余に語....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、簡にして要を得ていると思う。言海の「る」の部に、こう書いてある。――ルウフル(蘭語Rofleの訛)遠き人を呼ぶに、声を通わする器、蘭人の製と伝う。銅製、形ラッ....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
参した国書にすら、一通の蘭訳を添えて来たくらいだ。この国の最初の外交談判もおもに蘭語によってなされた。すべてはこのとおりオランダというものを通してであって、直接....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
ある。 箕作阮甫《みつくりげんぽ》先生の養嗣子省吾氏は、弱冠の頃、已《すで》に蘭語学に精通しておったが、就中《なかんずく》地理学を好んで、諸国を歴遊し、山河を....
惜別」より 著者:太宰治
に依ると、当時の蘭学者の大部分も医者であった。いや、西洋の医術を学び取るために、蘭語の勉強を始めた者も多かった。それほど、日本に於ても、更に進歩した医術が他のど....
十二支考」より 著者:南方熊楠
》う。果してしからばミュラーがアリヤ種で一番偉いように言った独語のプファールト、蘭語のパールト、いずれも支那の馬《マー》また恐らくはアラブのヒサーン同様、嘶声を....
十二支考」より 著者:南方熊楠
ると、古英語で雄鶏をハナ、雌鶏をヘーンといったは、あたかも独語のハーンとヘンネ、蘭語のハーンとヘン、スウェーデン語のハネとヘンネに当る。ヘーンはヘンとなって残っ....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
。 アルコールランプが置いてあった。 試験管が置いてあった。 そうして彼は蘭語の医書を、むずかしい顔をして読んでいた。 そこには次のように書いてあった。....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
千六百年祝賀記念大図書館建設運動・等一連の図書館に対する関心。それから、高野長英蘭語遺稿の翻訳・清朝秘録の出版・モラエス遺著の翻訳・西源院本太平記の刊行・聖徳太....
加利福尼亜の宝島」より 著者:国枝史郎
れ英国人であれ、大して変わるものではない。で、ホーキン氏は手真似を加え、それで和蘭語や西班牙語や、知っている限りの言葉を雑え、 「私は英国の探険家ジョージ・ホー....
ロウモン街の自殺ホテル」より 著者:牧逸馬
ン・デル・ヴェルドを相手に、南阿弗利加の和蘭岬《ケイプ・ダッチ》のことなどを、和蘭語まじりの英語で話し込んでいた。ヴァン・デル・ヴェルドは、一体無口な男だったが....
慶応義塾の記」より 著者:福沢諭吉
をゆだね、日夜研精し寝食を忘るるにいたれり。あるいは伝う、蘭化翁、長崎に往きて和蘭語七百余言を学び得たりと。これによって古人、力を用ゆるの切なると、その学の難き....
文化史上より見たる日本の数学」より 著者:三上義夫
知れないが、実際においてはさまで影響はなかったと思われる。 天文方の暦術家には蘭語などのできた人もあった。しかし天文方の人々は数学のことにはあまり関係しない。....