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蘿
「蘿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
蘿の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「尾生の信」より 著者:芥川竜之介
きから女の来るのを待っている。
見上げると、高い石の橋欄《きょうらん》には、蔦
蘿《つたかずら》が半ば這《は》いかかって、時々その間を通りすぎる往来の人の白衣《....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
荒れ模様の森林には、何か狂暴な喜びを眼ざまさせる力があるらしかった。彼は草木や蔦
蘿《つたかずら》を腕一ぱいに掻《か》きのけながら、時々大きな声を出して、吼《うな....
「梓川の上流」より 著者:小島烏水
に染まっていないかとおもう。
三ノ池は一ノ他の半分ほどしかないが、木が茂って松
蘿《さるのおがせ》が、どの枝からも腐った錨綱《いかりづな》のようにぶら下っている....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
あるであろうが、顔色は黄疸ではないかと思われるほど真ッ黄色だった。鼻は細根の乾し
蘿蔔を思わせるように、痩せて乾枯らびていた。下眼瞼はだらりと垂れて、刷毛で書いた....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
配は入りません、一箱で一両も二両もする訳のものじゃアございやせん、多寡の知れた胡
蘿蔔ぐらいを」 千「なに胡
蘿蔔ではない人参だわね」 丹「人参てえのは何だい」 千....
「神話と地球物理学」より 著者:寺田寅彦
」は熔岩流が山の谷や沢を求めて合流あるいは分流するさまを暗示する。「またその身に
蘿また檜榲生い」というのは熔岩流の表面の峨々たる起伏の形容とも見られなくはない。....
「敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
、山之助年は十七で身が軽いから、谷間でも何でも足掛りのある処へ無茶苦茶に逃げ、蔦
蘿などに手を掛けて、ちょい/\/\/\と逃げる。殊に山坂を歩き慣れて居るから、木....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
愛娘と聞て吉兵衛仰天し、扨こそ神も仏も御座る世じゃ、因果|覿面地ならしのよい所に
蘿蔔は太りて、身持のよい者に運の実がなる程理に叶た幸福と無上に有難がり嬉しがり、....
「縷紅新草」より 著者:泉鏡花
いうと面倒だから図画で行くのさ。紅を引いて、二つならべれば、羽子の羽でもいい。胡
蘿蔔を繊に松葉をさしても、形は似ます。指で挟んだ唐辛子でも構わない。――」 と....
「山の怪」より 著者:田中貢太郎
が生えて微暗い処があった。半兵衛は其処へ往くと手に持っていた鉄砲を肩に掛けた。女
蘿が女の髪のようにさがった大きな栂の木の陰から、顋鬚の真白な老僧がちょこちょこと....
「竈の中の顔」より 著者:田中貢太郎
径は杉や檜の林の中へ入った。大きな山の姿も空の色ももう見えなかった。檜の枝には女
蘿がかかって、霧しぶきのようなものが四辺に立ち罩めて冷たかった。 岩の多い雑木....
「決闘」より 著者:神西清
ールを出す。 「さっさとしろ。バタなら戸棚だ。それからダーリヤに、胡瓜漬の壺へ蒔
蘿を入れさせとけ。蒔
蘿だぞ。こら、クリームに蓋をせんか。蠅がたかるじゃないか、頓....
「キャラコさん」より 著者:久生十蘭
」 そして、馬車の上の苗木のほうを顎で差して、 「あれが、一本でも売れたら、胡
蘿蔔《にんじん》を三銭買ってやるけに、たのしみにして待っていろよ」 いつの日も....
「すみだ川」より 著者:永井荷風
一 俳諧師《はいかいし》松風庵
蘿月《しょうふうあんらげつ》は今戸《いまど》で常磐津《ときわず》の師匠《ししょう....
「古事記」より 著者:太安万侶
赤《まつか》で、身體一つに頭が八つ、尾が八つあります。またその身體《からだ》には
蘿《こけ》だの檜《ひのき》・杉の類が生え、その長さは谷《たに》八《や》つ峰《みね....