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「虎の尾〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

虎の尾の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人間失格」より 著者:太宰治
来たのです。ほとんど、まるで見当が、つかないのです。五里霧中で、そうして時たま、虎の尾を踏む失敗をして、ひどい痛手を負い、それがまた、男性から受ける笞《むち》と....
十二支考」より 著者:南方熊楠
もこの例で至って臆病なのもあるらしく、前年スヴェン・ヘジン、チベット辺で水を渡る虎の尾を小児に曳かれて何事もなからざりしを見たと何かで読んだ。さらば虎に勝った勇....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
たり、甲府以来の世間話をしたりしました。兵馬はこの人のいつも元気であって、好んで虎の尾を踏むようなことをして、屈託《くったく》しない勇気に感服することであります....
日記・書簡」より 著者:宮本百合子
す。それから、若しまだその気があれば Sitting します。 道玄坂の花やで虎の尾 を買って来た。日本風な名でしょう、ところが花は西洋くさい花です。 べこ ....
半日ある記」より 著者:寺田寅彦
あれば萩の道に溢れんとする、さては芙蓉の白き紅なる、紫苑、女郎花、藤袴、釣鐘花、虎の尾、鶏頭、鳳仙花、水引の花さま/″\に咲き乱れて、径その間に通じ、道傍に何々....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
き女の部屋らしく、きょうは人形だの古風な糸でかがった大きい手毬だの、琉球生の野生虎の尾という植物だのが机の上にあります。ベッドから見て珍しく風変りな光景です。人....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
れが茶の間。おなじみの長火鉢。おなじみの茶ダンス。奥の棚の上の青い葉は、琉球の「虎の尾」、うしろの絵は『冬を越す蕾』の扉絵です。 右手のガラス障子の上の欄間に....
釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
五郎の死骸が見えずなったというだけのことで一件は忘れられたかもしれないが、そこは虎の尾を踏みたい妙な心持と、一つには与惣次失踪から足のつくことを懼《おそ》れて、....