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「虎児〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

虎児の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
のまま命を奪ってしまうようなことになれば、せっかく虎穴《こけつ》に入って、貴重な虎児《こじ》を取り逃がしてしまったのでは、また捜し出すまでの手数がいると思われま....
恐竜島」より 著者:海野十三
さとられたら、それこそ俺たちは生きちゃいられねえんだ。虎口《ここう》に入らずんば虎児《こじ》を得ずっていう東洋の格言があらあ、俺たちはキッドの財宝《ざいほう》を....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
「この屋敷へ入り込むのは、虎穴へ入ると同じだが、そういう冒険をしなかった日には、虎児を獲ることはむずかしいに行き会って、人物を見抜くのも一興である」 そこで葉....
ジロリの女」より 著者:坂口安吾
のである。私自身がオッチョコチョイの窮地へ落ちこむことによって、おのずから虎穴に虎児をつかむのが要するに私の要領というものだ。 私はさっそく大浦種則を訪れて、....
水晶の栓」より 著者:新青年編輯局
てはドーブレクに衝突かるので家から出る訳に行かない。仕方がない。虎穴に入らずんば虎児を得ずだ。今少しここで見ていてやろう――ルパンはそう思って食堂のカアテンの影....
謎の女」より 著者:平林初之輔
龍之介はまだ職業意識をぜんぜん放棄したわけではなかった。だが虎穴に入らずんば虎児を得ずという一かばちかの気持ちで、降って湧《わ》いた奇妙なアバンチュールに身....
白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
君子は危うきに近よらずという。私はここから引返そうと思った。虎穴に入らずんば虎児を得ずという。私は前へ進もうと思った。そして奈良田にゆけば雪の山が見えよう。....
三国志」より 著者:吉川英治
えられたらいかがです」と進言したが、黄忠は首を振り、 「古より、虎穴に入らずんば虎児を得ずといわれている。身を捨ててこそ、手柄も高名もあがる。息ついてはならぬ。....
三国志」より 著者:吉川英治
城中へまぎれ入られてはいかがですか。一挙に大事を決するには」 「虎穴に入らずんば虎児を獲ず。もちろん孔明たりともそれくらいな勇気はないではないが、まず、わが軍の....
私本太平記」より 著者:吉川英治
てみろ。どんなに頼もしく思うか知れめえ」 「…………」 「権三、虎穴ニ入ラズンバ虎児ヲ得ズ――ってえのはこのことだよ。正成の寝首を掻いたら、すぐてめえの手に渡す....