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虐使
「虐使〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
虐使の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「弓町より」より 著者:石川啄木
たりするような一種の快感を、私は勝手気儘《かってきまま》に短歌という一つの詩形を
虐使することに発見した。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~ やがて、....
「蟹工船」より 著者:小林多喜二
爪をのばした。其処では、彼等は朝鮮や、台湾の殖民地と同じように、面白い程無茶な「
虐使」が出来た。然し、誰も、何んとも云えない事を、資本家はハッキリ呑み込んでいた....
「工場細胞」より 著者:小林多喜二
工場であるからには、女工からも委員を選ぶこと。6。「金菱」の惨酷な整理、労働者の
虐使と首切りにそなえるたった一つの力は、この工場委員会の自主化を握って、足並をそ....
「大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
一匹の犬を主人公とした小説で、初めは富豪に愛育されていたが、人に盗まれ、売られ、
虐使され或は北アラスカの荒涼たる氷原に橇《そり》を引き、或は愛犬家に撫育されて人....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
を発布することとなった。 一、人身ヲ売買シ終身又ハ年期ヲ限リ其主人ノ存意ニ任セ
虐使致シ候ハ人倫ニ背キ有マシキ事ニ付古来制禁ノ処従来年期奉公等種々ノ名目ヲ以テ奉....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
部の人とを嫌う。なぜ丹後の人を嫌うかというに、岩木山の神は古伝説の安寿姫で、己を
虐使した山椒大夫の郷人を嫌うのだそうである。また南部の人を嫌うのは、神も津軽人の....
「孫悟空の雲」より 著者:宮本百合子
わる。そこには、こんにちの民主的陣営の一部にくいこんでいる陰惨な過去の日本の人間
虐使の残像がある。戦争の永年、軍隊の指導部員としての生活をして来て、軍規の野蛮さ....
「五〇年代の文学とそこにある問題」より 著者:宮本百合子
く新しい歴史のはじまりであった。そして、この期間は同時に、戦時中最悪の労働条件に
虐使されて来た勤労男女が、基本的な人権と労働の権利にたって、インフレーションとた....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
待防止法が実施され、十四歳未満の児童を、家庭内に於ける虐待・種々なる職業に於ける
虐使其他から護ることになった。之を喜ばない人間は本当は一人もいない筈である。今年....
「婦人指導者への抗議」より 著者:与謝野晶子
過労させることや、殊に幼年期の子女までを昼夜にわたって時間の制限もなく座職の中に
虐使することやについて、経済的、倫理的、人道的の顧慮が全く払われていないのです。....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
腹の中にてかかる恐慌《きょうこう》を起すとも知らず、平生《へいぜい》胃吉や腸蔵を
虐使《ぎゃくし》するに馴《な》れけん。遠慮もなく会釈《えしゃく》もなく上の方より....