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虚像
「虚像〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
虚像の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白妖」より 著者:大阪圭吉
屈みになっている人でなくては見えません。……でも、それにしても、ふッと写ったこの
虚像を、本物と見間違えて谷へ飛び込むなんてただの人間じゃアないですね」 「よく判....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
ある葬式の光景を描いているのと同じ心理で、自分の過去に対する客観的の記憶が生んだ
虚像と、現在の主観的意識に映ずる実像とを、二枚重ねて覗いているのだ。しかも君のは....
「自画像」より 著者:寺田寅彦
いつのまにか半分足らずぐらいのものになった。実物と思って見ているのが実は鏡の中の
虚像で鏡より二倍の距離にあるから視角はかなり小さくなっている。それに画布のほうは....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
ことになる。あるのは大衆の社会不安だけであり、或いはそれに就いての個人不安という
虚像だけなのだ。不安は凡て社会不安であり、大衆の不安である。つまり、真の不安は単....
「長崎の鐘」より 著者:永井隆
ル坊主みたいなもんだ。そうして神国不滅だの、神風だのと信じていたのですからねえ、
虚像を相手に、ひとり拍手再拝していたわけだな」 「僕らの誠が足りなかったのです」....