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虚勢を張る
「虚勢を張る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
虚勢を張るの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「明暗」より 著者:夏目漱石
ろうにと、腹の中では思った。しかるに夫人はあると云い出した。
「でなければ、ああ
虚勢を張る訳がありませんもの」
お延の態度を虚勢と評したのは、夫人が始めてであ....
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
佐子のような天女型の女性とは等匹できまい。交際えば悪びれた幇間になるか、威丈高な
虚勢を張るか、どっちか二つにきまっている。瘠我慢をしても僻みを立てて行くところに....
「都会の幽気」より 著者:豊島与志雄
ったし、また恐ろしい記憶が頭に蘇ってきた。彼奴らにつけられ初めてから或る晩、私は
虚勢を張るために深酒をのんで、一二度行ったことのある円窓の家へ、ひょっこりはいっ....
「悲しい誤解」より 著者:豊島与志雄
また卑屈な微笑を返した。 「一緒に飲みたかったんだ。あの男の分も飲んでやるぞ。」
虚勢を張るほど、ますます惨めになるばかりだ。中年の二人連れの客が、素知らぬ顔をし....
「肌の匂い」より 著者:三好十郎
うだし、あちこちの戰況は次ぎ次ぎと不利になつて來るし、指導者や軍部は方針を失つて
虚勢を張るだけだし、國民の一人一人はウロウロとただその日その日をどうして切り拔け....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
「じゃあどうしても、おてまえは泥を吐かないな」
「泥とは何事だ」
勢い、又八も
虚勢を張ると、
「この偽小次郎めっ」
六部の携えていた四尺二、三寸の樫の丸杖が....
「魂の喘ぎ」より 著者:大倉燁子
思って遠慮していればつけ上って、と逆捩です。欺したのがばれたので耻しいからあんな
虚勢を張るのだ、浅間しい女とこっちは蔑視んで帰りました。それは公高が八才の時のこ....