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虚器
「虚器〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
虚器の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「光と風と夢」より 著者:中島敦
厳罰と比べて余りにも不公平である。父のタマセセが昔、独逸《ドイツ》人に擁立された
虚器《ロボット》だった関係で、小タマセセには一部独逸人の支持があったからだ。ステ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
》、収支の自由は忠作が一手に握ってしまって、一分一朱も帳面が固く、お絹がかえって
虚器を擁《よう》するようになってしまったから、厭気《いやき》がさしてたまらないの....
「盈虚」より 著者:中島敦
ゅくぎょ》が死に、其の未亡人で※※の姉に当る伯姫《はくき》が、息子の※《かい》を
虚器《きょき》に擁して権勢を揮い始めてから、漸く衛の都の空気は亡命太子にとって好....
「織田信長」より 著者:坂口安吾
やく弾正に任ぜられたところの、日本の第一の宗家である。とはいえ、現実に於て朝廷は
虚器であり、足利将軍は老蝮の松永弾正の一存によって生かしも殺しもされ、天下の政務....
「血ぬられた懐刀」より 著者:国枝史郎
うという! 伏見の爺が悪いからだ! 爺が政治を執っているからだ。で俺は飾り物だ!
虚器を擁しているばかりだ! 不平もあろう、淫蕩にもなろう、残忍にもなろう、酷薄に....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
、これをめぐって争奪戦をやらかす。平安朝はテンヤワンヤさ。この時代に於ける儀式や
虚器の人格化というものはまるで実生活をもつ生き物めいた妖怪であった。私は戦争中バ....
「尊攘戦略史」より 著者:服部之総
君《タイクン》」としての将軍との間に締結されたとき初度の英公使パークスによって「
虚器を擁せる一個世伝の君主すなわち禁裡あり、この主は命令を出さず、また政《まつり....