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虚弱
「虚弱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
虚弱の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「外套」より 著者:ゴーゴリニコライ
の家の蔭から亡霊の現われるところを目撃したのである。しかし、その巡査は生まれつき
虚弱なほうで――ある時など、どこかの民家から飛び出してきた何でもない一頭の、よく....
「失楽園殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
を見ながら、静かにいった。 「幹枝さんに妊ったのは、双胎児だったのですよ。所で、
虚弱な双胎児は、片方が死ぬと、残された方が健全に育つのですが、幹枝さんのも恰度そ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ばかりは堪忍してください」と、歌女代は泣いてことわった。何をいうにも自分は身体が
虚弱い。大勢の弟子を取って毎日毎晩踊りつづけているのさえも、この頃では堪えられな....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
。一般に、太陽と太陰の合の場合、ことに太陰が太陽に近よりつつあるときに生れた子は
虚弱で短命である。この厄運は他の星の有利な位置によって幾分か緩和されることはある....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
とではありません。 こんなわけだから、生きた身体に刺青などと云うことは、とても
虚弱な人間のできる芸ではない。清吉も近来はよほど丈夫になったと人も云い、自分もそ....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
静子は後を濁らした。支倉との間に出来た太市という今年六つになる男の子は、少し
虚弱な質で、冬になると直ぐ風邪を引いて熱を出したりするので、一月の初めから温かい....
「四日間」より 著者:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ
端の蓊鬱と生茂った山査子の中に、居るわい、敵が。大きな食肥た奴であった。俺は痩の
虚弱ではあるけれど、やッと云って躍蒐る、バチッという音がして、何か斯う大きなもの....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
、全く無邪気のままに生活していたのでした。私は一年にたった二度、わたしの年老いた
虚弱な母に逢いに行くばかりで、私とほかの世間との関り合いというものは、全くこれだ....
「女性の諸問題」より 著者:倉田百三
るための課題があるのである。環境にエキスキュースを求めるのはややもすれば、精神的
虚弱者のことであるのを忘れてはならぬ。恋愛は、ことに女性にとって、その人生の至宝....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
は感激だ。ところがおせっかいの親友なるものが、山の中へひっ張って来る」「その男が
虚弱からだ。その男が病気だからだ。そうだ少くとも神経のな」「で、何もかもその親友....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
長襦袢を一枚むだにしたのさ」といわれたばかりでした。 その美しい娘というのは、
虚弱で下剤の利かぬ体質だったために秘結に苦しんでいましたが、灌腸を嫌うので治療の....
「拷問の話」より 著者:岡本綺堂
はそれと反対で、彼はますます肥満して入牢前よりは寧ろ壮健であるらしくみえた。生来
虚弱の者は格別、壮健の者が幾回の拷問を凌いでくれば、いよいよ頑丈な体質になるもの....
「児童の解放擁護」より 著者:小川未明
あることではないか。また暑中休暇の期間だけ、閑静な処にて自然に親しませることは、
虚弱な児童等にとって必要なことである。林間学校、キャンプ生活、いずれも理想的なる....
「四つの都」より 著者:織田作之助
江藤(その本の背文字を見て)「こんな方面に興味を持ち出したの?(頁を繰りながら)
虚弱児童の錬成、なるほどね、しかし君は耳鼻科だったんだろう?」 庄平「野戦病院じ....
「美人鷹匠」より 著者:大倉燁子
われない、お母様似だと他人様は仰しゃる、達也は誰が何と云っても自分の児だ。あんな
虚弱な児を真実の親でなくてどうして育て上げられよう。小夜子の頭には幼い頃からの数....